1回目の時は、雨の降る日の夜の11時頃だったろうか。あわてて、近くのコンビニの駐車場に車を停めた。どうしよう。携帯で夫に電話したが、まだ仕事から帰れないと言う。幸い、そこから100mほどのところにガソリンスタンドがあったので、そこまで歩いた。夜遅かったので、もう若い店員さんが2人だけだった。わけを話すと、すぐに道具をもって車のところまできてくれた。 小雨に濡れながら、すいすいとスペアータイヤとの交換ができた。交換だけだったので、500円だった。私は、コンビニから中華まんを買ってきて、代金といっしょにその青年に渡した。 2回目は、真昼、やっぱり雨が降る日だった。駐車しようとして歩道の縁石に勢いよくぶつかってしまい、パンク。車を寄せて、今度は自らタイヤ交換を試みた。スペアータイヤとジャッキを出し、車を上げた。前回、よく見ていたので、すいすいと車が持ち上がった。ところが、ボルトがはずれない。力いっぱい回そうとすると、タイヤまで回ってしまう。お手上げだ。今度は50mほどのところのガソリンスタンドまで行き、またやってもらった。どうしてボルトがはずれなかわかった。私は車を上げすぎていたのだ。でも、そのときは、こんなに早くその経験を生かせる日がくるとは思ってもみなかった。 3回目は、選挙用のポスターの写真を撮影に、鹿児島市の隣の郡山町へ行く途中だった。何日も前から、タイヤのワイヤーが見えているから、早く交換したほうがいいですよと、ガソリンスタンドで言われていたのだった。つい、時間が惜しくて、そのままにしていた。今度は、ガソリンスタンドから相当離れた田舎道。助手席には、候補者担当である地区の常任委員の竹原良子前市議が、心配そうな顔つきで「困った、困った。」と言っている。私は、おもむろにスペアータイヤとジャッキを出し、車を上げ始めた。ボルトも緩め、パンクしたタイヤをはずして、スペアータイヤをはめ込んだ。完了。15分かかったろうか。隣では、竹原さんが「何でもできるのねえ。」と驚いている。 もうひとつ私ができるようになりたいこと―それは、タイヤチェーンの取り付けだ。今年の1月に、16年ぶりの大雪が降った。ちょうどその日は、党と後援会の「新春のつどい」がある日で、私はそこで挨拶をしなければならなかった。我が家は、20センチほども積もった雪で、バスは不通、タクシーも来れないという返事だった。どうしても行かなければならない。しかたなく、吹雪の中を歩いて家を出た。幸い、20分ほど歩いたところで、チェーンをつけた近所の人の車が通りかかり、バスが動いている大通りまで乗せて行ってくれた。 いつ何があるかわからない。よし、チェーンをつけられるようになろう!でも、その前に聞こえてきそうだ。「タイヤは早めに交換すること!」 「はい、わかりました。」 (2003.2.24) |