一般質問(20083月議会)

 

 私は、日本共産党県議団として、一般質問を行います。

 伊藤知事は、先の代表質問に対する答弁の中で、7月の知事選挙への出馬を表明されました。

 伊藤知事就任以来、県議会においては、知事提案の議案について、私、日本共産党県議団以外は、オール賛成という状況が続いています。私は、日本共産党県議団として、この伊藤県政の4年間を振り返っての見解を述べたいと思います。

伊藤知事が就任された2004年、当時の小泉首相による構造改革路線にそって、「大企業の競争力を強くすれば日本経済も強くなる」として、財界・大企業をとことん応援する、その一方で、国民には、容赦なく増税や社会保障の負担増と給付削減の押しつけ、そして地方には「三位一体改革」による急激な交付税削減が押しつけてられてきました。その結果、国民の格差と地方の疲弊が広がり、日本経済は国民の所得と消費が伸びず、内需は低迷し続け、輸出だのみ、外需依存に大きく傾斜し、しかも、投機資金による原油高・穀物高による生活必需品の値上げやコスト高など、さらに国民の生活と中小企業、農業などの経営を圧迫しています。

しかしながら、伊藤知事は、財政難を理由に、効率化を優先し、県の出先機関の廃止・統合、人件費の削減を推し進め、県民にもがまんを強いて、福祉・暮らしの予算の削減を行ってきました。

その手法の一つに、「あり方検討委員会」があります。

私は、「マリンポートあり方検討委員会」や「特別支援教育あり方検討委員会」、「県立福祉施設あり方検討委員会」などを傍聴してまいりました。他にも「県立保健看護学校あり方検討委員会」「奄美のまちづくりの検討委員会」などが作られました。それらの中では、県の担当が事務局として作った資料に基づき、説明がなされ、委員から出される質問について、県の担当が答えるというものです。もちろん、委員の方たちからいろいろな意見は出されますが、その委員の中には、県を退職した後、天下り、外郭団体の役員としてその委員となっている人や、もともと県職員である委員もおり、結果として、県の意向にそった方向での結論が提言として出されてきました。

そして、人工島建設やおがみ山バイパスは継続する、県立保健看護学校は廃止、県立の福祉施設も廃止・民営化など、大型開発継続、福祉切り捨てが行われてきたのです。

 その他にも、県立病院の助産料や文書料の値上げ、三島・十島への健康診査の保健師派遣事業の廃止、県産材利用に成果のあった「木の机」普及事業の廃止、県立農業大学校や県立職業能力開発校の授業料の有料化、重度身体障害者へのガソリン代の助成の打ち切りなど、数十万円、百万円単位での県民の福祉・暮らしの予算の削減がなされてきました。

 その一方で、人工島建設は継続、県庁からの眺望確保のための土地購入、県管理工業団地、特に臨空団地の分譲にあたっての補助金、大企業への補助金交付、地元からも必要性が疑問視されるトンネル事業などの億単位での無駄遣いも進められています。

県民の暮らしは、厳しくなるばかりで、国保税の滞納世帯の増加やその結果の保険証取り上げ世帯の増加、生活保護受給者の増加、養殖業者、畜産農家の破産、廃業も相次いでいます。

県の財政が厳しく、県民の暮らしが大変な時だからこそ、県政の軸足を県民の暮らしに置いた改革こそ求められています。

日本共産党は、県知事選挙にあたり、「新しい鹿児島をつくる県民の会」の一員として、候補者を擁立し、県民の暮らし・福祉最優先の県政の実現のため奮闘することを表明するものであります。

 

では、質問に入ります。まず、知事の政治姿勢についてであります。

2月10日、沖縄県でアメリカ軍の海兵隊による女子中学生への暴行事件が発生しました。

2月19日には、海上自衛隊の最新鋭イージス艦「あたご」がマグロはえ縄漁船「清徳丸」に衝突、沈没させるという大事故が起きました。このイージス艦は、アメリカ軍と共同で、海上自衛隊のイージス艦から弾道ミサイルを迎撃ミサイルで打ち落とすという、ハワイ沖での実験を終え、横須賀港にもどる途中でした。

このミサイル防衛システムの一環として、弾道ミサイルを追尾するレーダーが、本県の航空自衛隊下甑島分屯基地に整備されています。

海上自衛隊鹿屋航空基地については、米軍再編によって空中給油機の訓練基地としての運用が検討されていますが、26日には、燃料補給のために鹿屋基地に着陸していた米軍の輸送ヘリコプターの修理のためとして、空中給油機が飛来しました。このことは、日常的に、米軍の航空機が鹿屋に離着陸していることを示すものです。

2月13日には、民間港である鹿児島港に、核兵器持ち込みの疑いのある米軍のイージス艦「マッキャンベル号」が入港しました。一昨年に入港した米軍のイージス艦「ハルゼー号」は、停泊中に火災事故を起こし、その前に入港した米軍イージス艦「ジョン・S・マッケイン号」は、やはり停泊中に油の流出事故を起こしました。

馬毛島では、その土地の99%の所有者が米軍の空母艦載機のNLP、夜間離発着訓練の基地としての誘致を行うことを表明し、地元の熊毛の自治体では、反対の運動が広がっています。

 このように、アメリカの軍事的な世界戦略や米軍再編の中で、本県が一定の役割を担わされようとしています。沖縄県や千葉県沖で発生した事件や事故は、他県の遠い出来事ではなく、この鹿児島でもいつ起きてもおかしくない事態となる恐れがあります。

このように県民の生命や安全が脅かされる恐れがあることについて、知事はどのように認識しておられるのでしょうか。そして、知事として、県民の生命や安全を守るためにどうあるべきと考えられますか。お答えください。

 

 次に志布志事件について、おたずねします。2月23日で県議選挙に係わる公職選挙法違反事件の無罪判決から1年が立ちました。私は、この事件が起きた2003年の9月議会、議員となっての初めての一般質問でこの問題を取り上げました。

 「被告」とされた方たちの取り調べの「人権無視」のあり方や、捜査員と思われる人物からの内部告発の内容を示し、この事件の問題点を指摘いたしました。

 その後、本会議や総務警察委員会で、他会派の議員によって、この問題についての真相解明が行われてきましたが、私が抱き続けていた疑問は、なぜこのような事件が起きたのか、どうして中山議員を始め、懐集落のみなさんが、いわれのない罪に問われ、健康や人間関係や時間などかけがえのない多くのものを失わなければならなかったのかということでした。

 この事件について調査を進め、住民の人たちと話を進める中で、この事件の背景として考えられる2つの問題にあたりました。

 その一つが、志布志のまちの歴史的社会的な背景です。新大隅開発以来、その利権を巡っての政争が繰り返されてきたと、住民の人たちは語っていました。その政治的争い―中山県議や四浦のみなさんは、その政争に巻き込まれたのでしょうか。しかしながら、私のこの疑問については、明らかにするすべはありません。今たたかわれている国賠訴訟で真相が究明されることを願っています。

 そして、事件の背景としてのもう一つの問題が、警察という機関の体質です。

 今議会の議案に、警察官の階級別の定数に関しての条例制定の件があります。私は、警察のこの階級制度に起因しての、機関の体質の問題点があるのではと考えています。

 そこで、おたずねします。警察では、手柄をあげると表彰されると聞いています。そこで、質問の第1は、表彰の種類にはどういうものがあり、どういう基準で授与されるのか、授与者は誰なのか。副賞にはどういうものがあるのか。その副賞の経費はどこから支出されるのか。表彰されるとその後の処遇にどういう変化があるのか。

質問の第2は、県議会議員選挙に係わる公職選挙法違反事件の検挙功労として、志布志署に対して、本部長賞状、個人には、本部長賞誉1名、刑事部長内賞3名という4名の表彰がなされていたと聞きますがが、いつ、誰に対して、どういう理由で行われたのか。

 質問の第3は、この公職選挙法違反事件について、被告12名全員の無罪が確定しましたが、第2の質問であげた表彰は当然取り消されるべきであると考えますが、事実はどうか。取り消されたのか、そのままであるのか、明確にお答えください。

 次に、再発防止策についてであります。県警察は、12月議会での総務警察委員会の総意を受けた形で、「いわゆる志布志事件の無罪判決を受けた再発防止策について」という文書を公表されました。

 その内容は、「取り調べ」というものの、当然のありようについて述べられたものであり、それがなされておらず、このような形で「反省・教訓事項」とされたことは、警察の捜査・取り調べのあり方が、いかに人権を無視した、不当なものであったかを裏付けるものであります。

 しかしながら、ここで12名の「被告」とされた方たちや私が求める「再発防止策」というのは、このレベルではなく、警察によって、有りもしない犯罪が作り上げられたことの再発防止策であります。もちろん、この点での県警察の見解が違うのですから、私が望むような「再発防止策」が作られないのは当然と言えば当然かもしれません。

 本当にこのような事件を再発させないためには、自らの組織の防衛のために、真実から目を背けるのではなく、真実とまっすぐ向き合うことであります。国賠訴訟においては、真実を明らかにしていただきたい。県警本部長の見解を求めます。

 

(知事、警察本部長答弁)

 

【再質問】

 警察本部長に自席から再質問をいたします。

 名前は個人情報ということで明らかにできないということでしたが、公費から出されているのであれば、明らかにすべきです。役職名だけでも明らかにしてください。再答弁を求めます。

 

(警察本部長答弁)

 

【再々質問】

 警察本部長に自席から再答弁を求めます。

 表彰は、取り消さないと答えられました。表彰は、功労に対して贈られるということでしたが、当時は、功労であったかもしれないが、その後、無罪が確定している。警察本部としても、控訴をせず、再発防止という文書まで作られた。取り消さないということは、功労として、認めているということですか。当時はそうでも、現在の警察本部長の権限として、取り消すべきであります。答弁ください。

 

(警察本部長答弁)

 

【まつざき県議登壇】

 無罪が確定し、検挙が間違いであったのですから、現在の警察本部長の権限で、表彰は取り消し、副賞は返還をもとめるべきであることを、強く要求します。

 私は、今回、志布志事件の背景として、警察という機関の体質を取り上げました。キャリアとノンキャリアのあまりにも大きな身分の格差とそのキャリアによる中央集権的支配の構造。そして、巡査から始まって、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監という階級社会の中で、上司の命令が絶対視され、人事権の行使によって支配される。功を上げ、表彰を受け、少しでも早く昇進を願う。

21世紀のこの時代、自由にものが言えない、行動できない組織のあり方に疑問を持たざるをえません。これは、鹿児島県警察本部だけで解決できることではありませんが、都道府県警に真の意味での自治が与えられ、法が定める実質を備えた公安委員会が作られ、警察制度そのものの民主化と一般の警察官の権利が保障されることを願います。

 

 アメリカ海兵隊の事件やイージス艦の事故は、決して人ごとではありません。知事が県民の生命と暮らしを守る立場で、機敏に対応されることを強く要求します。

 また、私は、先日本県で行われた国民保護法の図上訓練を参観いたしましたが、この訓練は、テロへの脅威をことさらあおりたて、それを広くアピールする意図があることを感じました。

 改めて、日本を守るのは、戦争放棄と、軍隊を持たないと定めた憲法を守ることにこそあることを強く申し上げたいと思います。

 

 次の質問にうつります。

 次に、医療制度改革についておたずねします。

今、県は、地域ケア体制整備構想、県保健医療計画、県医療費適正化計画を今年度末までに策定するとしてその準備をされてきました。また、4月からは後期高齢者医療制度が開始されようとしています。これらは、2006年6月に国会で成立した一連の「医療改革法」にもとづいて、国から策定を求められているものであります。

この中には、「医療費適正化」の基本方針と計画、療養病床の廃止・削減、後期高齢者医療広域連合の設立、保険者への「生活習慣病」に特化した検診等の義務づけなど、医療費抑制の構造的な対策が盛り込まれています。この最大の目標は、医療給付費の伸びを抑えるというもので、具体的には、患者負担の引き上げで1兆円、診療報酬の引き下げで1兆円、都道府県に義務づけた「医療費適正化計画」の実施で「生活習慣病の予防」対策で2兆円、病院での入院日数の短縮及び病床そのものを減らすことで4兆円、計8兆円が削減できると厚生労働省は推計しているのです。

 これらの医療給付費の削減が、本当に病気が減った、患者が減ったことで実現できるのならば、喜ばしいことでありますが、そうではなく、国がその責任を放棄し、患者の負担増と、医療機関の収入減、病院からの患者の追い出しによって削減をしようというのです。しかも、その実施は都道府県に押しつけられるのです。

小泉「構造改革」以来、「シャッター通り」に象徴されるように、日常的な暮らしと営業が成り立たちにくくなり、地域からは介護力・生活力が急速に失われています。本県では、高齢化の進行も早く、単身高齢者世帯も比率が高く、さらに離島や僻地も多く有しているという現状の中で、地域や家庭に医療や介護の受け皿を求めることは困難です。

そこでおたずねします。第1に、国が推し進めるこの「医療制度改革」の全体像を県はどのように認識しておられるのでしょうか。

第2に、それぞれの計画策定にあたって、先にのべたような本県のもつ特性をどのように反映されたのでしょうか。

私は、県がこれらの計画を策定されるにあたっては、大変なご苦労があったのでないかと思います。それでも、計画をつくり、数値目標をめざし実施していかれるのでしょう。そもそも、この「医療制度改革」は、県の努力を超えて、介護難民・医療難民を作り出してしまうものです。本当に県民の命や健康を守り、医療・介護を支える立場にたてば、解決すべき多くの問題点があると思われます。

昨年の9月議会において、後期高齢者医療制度の問題点を指摘した私の質問に対し、保健福祉部長は「必要に応じ国に対して意見を申してまいりたい」と答えられました。

であれば、この「医療制度改革」においても、計画の実施に責任を負わされる立場として、把握しておられる問題点について、国にしっかりと伝え、制度の改善を求めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

 次の質問です。

 特別支援教育についてです。

 盲学校整備にあたって、PFI方式の導入を行わない旨を明らかにされました。

 時間の都合で、質問は割愛いたしますが、PFI方式は、私が昨年の9月議会で指摘したような問題点を多く持つことからも、今後も、県の施設整備にあたっては、導入されないことを強く要望いたします。

 

来年度、特別支援学校3校にスクールバスがそれぞれ1台ずつ増便されることになりました。今回のスクールバスの増便を大変歓迎するものでありますが、そのスクールバスに配置される3名の介助者の内、1名を民間へ委託する予定であるという点について、質問をいたします。

現在、県内29台のスクールバスが、片道1時間から1時間半をかけて走っており、どのバスにも30人から50人の児童生徒が乗っています。その中で大人はというと、委託されているバス会社の運転手と県職員である用務員の介助者1名です。

私は、昨年度、実際に鹿児島養護学校、武岡台養護学校医、指宿養護学校の3校のスクールバスに乗せていただき、その様子を常任委員会で紹介いたしました。

私が乗車した武岡台養護学校のスクールバスでは、知的障害の児童生徒45名が乗車していました。中には、行動パターンが決まっていて、同じ声かけや行動をしなければパニックを起こす子どもたちがいますから、介助職員はそれを承知して声をかけなければなりません。途中で座席を立ってズボンを脱ぎ出す子、突然泣き出す子、ティッシュを全部取り出す子など、本当にいろいろな子どもたちがいて、1時間もの間、狭いバスの空間の中で、50人もの子どもたちの安全を確保しながら、精神的にも安定させた状態を保つには、本当に子どもたちの様子を日常的によく理解している人でなければつとまらないと痛感しました。

私は、常任委員会で、そのような状況を示し、「スクールバスの介助者は、県の職員として身分が保障され、日常的に学校の中で、先生方と共に、子どもたちに係わって、十分に情報交換もできる用務員であるべき。」と訴えました。当時の義務教育課長は、「介助職員というのは、その場だけ子どもをみていればいいというわけではなくて、体調や機嫌など熟知していなければならない。現在でも介助職員は、学校の授業補助にもあたることが多く、バスに乗っている時間以外にも学校の中で常に子どもたちと接して、先生と連絡をとっている。そうしたことによって、適切な対応ができていると考えている。」と答弁されました。そのやりとりは、現教育長も聞かれていました。

ところが、来年度予算案で示された介助者の委託。1名の介助者を民間委託することで、いったいいくらの経費が浮くというのでしょうか。初めての介助者の委託が実施されれば、これからも、委託が広がる可能性がでてきます。財政難を理由に、障害児の命と安全を守る大切な役割を削ろうとされるのでしょうか。

おたずねします。特別支援学校のスクールバスの介助者は民間委託すべきではないと考えますが、教育長の見解をお聞かせください。

 

 県教委は、医療的ケアを必要とする児童・生徒に対して、看護師の配置をしております。現在、鹿児島養護学校に2名、出水養護学校、加治木養護学校にそれぞれ1名、計4名の看護師が配置されておりますが、いずれも、非常勤職員であり、週5日の25週、年間175日の勤務となっています。

 しかしながら、実際に、授業日数は年間200日前後、また、有給休暇も含めると、1人体制の学校では、年間に40日近くも、看護師がいない中で授業が行われていることになります。

 もちろん、特別支援学校に限らず、学校では、病気など、体調不良の生徒は、学校を休みますが、障害児は、体調が悪くなくても、日常的に経管栄養や吸引、座薬挿入や経口与薬などのケアが必要でありますし、健康状態が急に変動することもあり、看護師の存在は欠かせません。勤務の間、看護師さんは教室から教室へ駆け回っているというのが現状なのです。ところが、年間40日も、その看護師がいない日がある。そんな日は、先生方はとても不安な状態で授業をされています。「何は無くても看護師だけはいてほしい。」これが現場の痛切な声です。

そこでおたずねします。

看護師の不在の日をなくすためには、現在よりもとれほど費用が必要になるのでしょうか。

また、障害があろうと無かろうと全ての子どもたちに教育の場を保障するためには、医療的ケアが必要とされる子どもたちの最低限の安全確保のための条件整備に、県教委は努力すべきであると考えますが、見解をお聞かせください。

 

 次に、本県の農業施策について質問いたします。

本県は農業算出高が全国に2位であり、食料の供給基地としての役割が強調されてきました。今年度末の策定に向けて準備されてきた「かごしま将来ビジョン」においても、概ね10年後のイメージとして「農業経営の法人化が進展するなど大規模経営が多数育成されることにより、農業の将来にわたる発展を支える担い手が確保されています。」とされています。

「将来ビジョン」策定にむけての意見聴取の場として地域振興局で行われた「地域別懇談会」で、地元有識者として招かれたある酪農農家の男性は、「規模の拡大と言われ、拡大、拡大の連続だった。1000頭、2000頭、3000頭飼っているところもある。糞と借金まみれの経営者もいる。大規模な農家ほど、輸入飼料に頼っている。もっと中規模農家、家族経営農家を守っていく施策を進めて欲しい。」と訴えられました。

また、重油の高騰についてのテレビの報道の中で、県内のあるピーマン農家は、「働いても働いても何も残らない。油代のために働いているようなものだ。でも、これからもピーマンを作り続けるしかない。」このように嘆いて話されていました。

全国2位である農業算出高、これは、売り上げであって、収益ではありません。畜舎や排泄物の処理施設の整備、高額の農機具、その上、飼料や燃料の高騰。借金に追われて、何のために働いているのかわからない。多くの農家の声です。

大規模農家に支援を集中させた国の「品目横断的経営安定対策」は、初年度から全国で批判の声があがり、早くも見直しが行われました。その制度の名称までも「水田経営所得安定対策」と変更になりました。

私は、これまでも、本県の農業・農村・農家の実情に合わせた施策を講じるべきだと主張してまいりましたが、県は、本県の兼業農家、家族経営が多い中で、そのような小規模農家をどのように位置づけ、どのように活用しようとされているのかお聞かせください。

「かごしま将来ビジョン」では、本県農業の将来にわたる発展を支えるための取り組みが述べられていますが、「農業従事者の減少や高齢化が進行する」現状のもとで、集落営農の組織化や農作業受託組織の活用は本当に可能なのか、その可能性の根拠と実現のための具体的な取り組み内容をしめしていただきたい。

また、これらの取り組みを県が関係機関と連携して進めていくには、県の組織機構改革にある農業改良普及センターの統廃合や職員の削減ではなく、むしろ体制の充実こそが求められているのではないかと考えますが、見解をお聞かせください。

 

次に、企業立地促進補助金についての質問です。

今、全国の自治体で、「地域間競争に打ち勝つ」ということで企業誘致をめぐっての補助金合戦が繰り広げられています。わが党は、企業誘致そのものを否定するものではありません。問題はその中身であり、莫大な利益を上げ、負担能力を持つ大企業へのばらまきとなるようなケースです。

2006年度「ソニーセミコンダクタ九州」へ10億円が交付され、来年度、「京セラ国分工場」に6億円、「ユピテル鹿児島」には、2600万円が交付予定となっています。このユピテル鹿児島には、この以前に、2007年度、臨空団地企業立地促進補助金によって、法面は10割、平面は3割から5割引という値引き分が1億1097万9千円交付されています。

私が問題視しているのは、税金からこれだけの補助金が交付されていることについて、その交付を受けた企業がどれだけ、地域振興に貢献しているのかという点です。

企業立地促進補助金は、新規の雇用がその交付要件にありますが、「4ヶ月以上の常用雇用」となっているだけで、正規の雇用か、パート・アルバイトかは問われません。

今、全国で、非正規雇用の増加が大きな社会的問題となっています。特に若い世代での雇用を安定させていくことは、少子化対策においても、県の将来を考えても重要な課題です。

また、企業立地促進補助金は、企業の設備投資額に応じた算定がなされますが、その設備の工事にあたっているのは、県外の大手ゼネコンです。ソニーセミコンダクタ九州は、竹中工務店。京セラ国分工場は、銭高組。ユピテル鹿児島は、清水建設の施工です。もちろん、これらは、民間建築ですから、どこに工事を発注しようと自由であります。しかしながら、県からの補助金、また、市町村からも企業立地の補助金や固定資産税の免除など、いたれりつくせりの恩恵を受けているのですから、もっと地域貢献を大いに図るべきではないでしょうか。

おたずねします。補助金の要件として、新規雇用については、一定割合以上の正規雇用を求めるべきであると考えますが、いかがですか。

また、補助対象となる施設整備にあたっては、もっと地元業者も潤うような形での要件を盛り込むべきであると考えますが、いかがでしょうか。答弁願います。

 

(保健福祉部長、教育長、農政部長、商工労働部長答弁)

 

【まつざき議員登壇】

 今、進められている「医療制度改革」は、憲法25条にもとづき、国が国民に保障する医療から、自己責任(自助、共助)に基づく医療への転換です。

 この「医療構造改革」を要求してきたのがアメリカであり、1980年代の初頭から、日米交渉の中でアメリカの商品と資本を日本に入れようと、市場開放、規制緩和、「構造改革」の要求を強固に突きつけてきました。この「医療改革」に一貫して流れる政策思想は、医療の営利化であり、医療をアメリカと日本の金融資本の利潤獲得の場にしようというものであります。

 4月から開始されようとしている「後期高齢者医療制度」について、本県議会では、9月議会で、この制度の見直しを求める意見書を全会一致で採択しております。県下の地方議会でも5市2町で、制度の中止、撤回を求めるものも含めた意見書が提出されています。

 わが党は、世界にも例のない年齢差別の医療制度に反対し、この制度は撤回・廃止すべきことを強く主張いたします。

 

私は、本当は、介助者の複数配置をお願いしたいのです。それが、複数どころか、委託されようとしている。本当に残念です。

スクールバスの介助者が、どんなに大変で責任の重い仕事であるのかという事は、教育長もよくお解りだと思います。介助者の委託は中止されることを強く求めます。

 

 集落営農について、県の取り組みをいろいろ示されました。それを進めるにはやはり、人というのが大事になってくると思います。組織機構改革で、農業改良普及センターを統廃合するのではなく、人の増員こそしていただきたい。重ねて強く要求いたします。

 

 企業立地促進補助金について、税金から交付するのであれば、遠慮せずに、大企業には、しっかりと正規雇用を求めていただきたい。もっと地域への貢献をもとめるべきです。強く要求いたします。

 

 伊藤知事は、「力みなぎるかごしま」を築くとして、「持続可能性への挑戦」を掲げておられます。647億円の豪華な庁舎の中で、働く人たちは、連続する給与の削減で、生活は大変。そもそもその豪華な庁舎の借金が招いたツケであります。

 鹿児島県という入れ物は立派になって持続し続けても、そこに生活する人たちは、悲鳴をあげている。国がその責任を放棄し、国民に負担を押しつける、人をモノ扱いする働き方を強いる、お金が無ければ、必要な医療も介護もやりたい勉強もできない。そういう時だからこそ、県が、一人一人の県民の暮らしを守るために力を尽くす時ではないでしょうか。

 県民の暮らしと福祉を何よりも優先させる県政の執行を強く求め、日本共産党県議団としての一般質問を終わります。