議案に対する質疑(2007年臨時議会)
私は、日本共産党を代表して、ただいま上程されました、報告第2号について質疑をいたします。
まず、専第4号「鹿児島県税条例の一部を改正する条例制定の件」についてであります。この中には、上場株式等を譲渡した場合の特例の延長と、配当割・株式等譲渡所得割の特例の延長が盛り込まれておりますが、このような証券優遇税制は、個人資産の「貯蓄から投資へ」が課題だとして、株式市場の低迷や金融機関の不良債権問題に対応するとして5年間の時限措置として導入されたものですが、日本経団連からの働きかけなどを受け、与党税調が「1年延長して、廃止する」事を決め、地方税法が改正され、それに伴い、県税条例の一部の改正がなされたものであります。
おたずねいたします。
第1に、配当割・株式等譲渡所得割について、平成18年の税収見込みは、それぞれ総額いくらになるものか。
第2に、特例がないとすると、それぞれいくらの税収となったものか、答弁ください。
次に、専第5号「平成18年度鹿児島県一般会計予算補正の件について」であります。
これは、地方譲与税、地方交付税、交通安全対策特別交付金などの確定に伴い、生じた5,619万8千円の歳入不足に対して、県債を5,700万円増額し、基金に80万2千円を積み戻すというものであります。
県政刷新大綱では「今後新規に発行する県債を抑制することにより、県債残高とともに、公債費が増加しないように管理する方向で取り組む」とあります。
不足分を県債で補うとしても、県債を100万円減らして、5,600万円として不足の19万8千円を基金から取り崩すということも考えられます。
例年、最終補正では、余分に起債を行い、基金に積み戻すということが繰り返されております。
現在の県財政の厳しい状況を招いている大きな要因のひとつが、過去に積み重ねた県債の償還である公債費の増大であります。後に交付税措置のある有利な起債と言われますが、100%交付税で帰ってくるものではないはずです。当然金利も生じます。
基金の枯渇は、もちろん避けなければならないのは、言うまでもありませんが、借金は、後世への負担のつけ回しであり、できるだけ押さえるべきではないでしょうか。
そこでおたずねいたします。
第1に、県債を100万円増やしてでも、基金を80余万円増やすという選択をされた理由・考え方について、お伺いします。また、県政刷新大綱の県債についての方針との整合性について、見解をお聞かせください。
第2に、今回の専決処分後の県債残高はいくらになるのか。また、その県債残高にしめる交付税措置率は何%であるか、お答えください。
最後に専第6号の「裁判上の和解の件」についてであります。
これは、社会福祉法人しおん会が設置・運営する「こひつじ園」に通所していた重度知的障害者であった当時19歳の岩元修さんが、平成13年8月3日に、同園から4q距離のある人里離れた山中の小松尾作業所で作業中に行方不明になった事件について、議案のとおり、原告である岩元修さんの両親と被告である鹿児島県、同じく社会福祉法人しおん会及び「こひつじ園」施設長との間で和解がなされたものであります。
和解条項では、しおん会及び施設長が連帯して2200万円を原告に支払い、原告に対し謝罪すること、鹿児島県は法人及び施設に対して指導を徹底するという意見表明をしたとなっています。和解が成立したとは言え、岩元修さんは、依然として行方不明であり、未だ解決をみてはおりません。
そこで第1の質問は、この間の裁判の経過を含めて、この和解の結果について、県としてどのように受け止めておられるのかお答え下さい。
第2に、県は和解の席上で「本件事故を受け、法人及び施設に対し、理事長及び施設長の強いリーダーシップのもと組織全体として、事故を未然に防ぐための方策及び事故が起こってしまったときの対応等について、日頃から適切に取り組むよう、改めて、指導を徹底してまいりたい」と表明しています。
ところが、本件では、この強いリーダーシップを発揮し安全対策に取り組むべき理事長及び施設長が、入所者の行方不明事件の当事者として、その責任が明らかになったものであり、こういう点から考えると、当該施設長は、今後の対応に取り組むリーダーとしてふさわしくないと考えますが、それについての県の考えをお聞かせください。
第3に、県は、「あらためて指導を徹底してまいりたい」と表明していますが、県はこひつじ園について、平成9年の監査で、その特記事項の中で、岩元修さんが行方不明になったとされている小松尾作業所について、「施設から4qはなれた山奥にあり、崖崩れの恐れのある危険箇所もみられる」などその危険性を認識していたと思われる記述をしています。また、平成11年の監査においては、小松尾作業所での養鶏にかかわる作業について、「指導員が勤務時間内に営業活動をしていることになる」「園生に賃金が払われておらず、ただ働きのおそれがある」等を指摘し、理事長からその後聞き取り調査を行っています。このように、県は、当該施設に対し、問題点を指摘し、指導もおこなってきたのです。しかし、その後も小松尾作業所での養鶏は廃止されることなく続けられ、平成13年8月に岩元修さんの行方不明事件が発生しました。事件後の監査で、県は、ようやく小松尾作業所の閉鎖を含めて見守り体制の強化をうながしています。
これらの経過を考えたときに、事故の未然防止のためには、こうした県の監査や指導が非常に重要であることが明らかであります。
そこで、おたずねいたします。当時の県の監査のあり方やその後の対応について、どう考えておられるか。また、今後の監査のあり方についてどう考えておられるかお聞かせください。
以上をもって、質疑といたします。