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私は、日本共産党を代表し、上程されました、議案のうち14件に賛成し、反対する9件のうちの主なものと、請願・陳情の委員会審査結果について、反対する主なものについて、その理由を述べ討論いたします。
まず、議案第98号「平成17年度鹿児島県歳入歳出決算について認定を求める件」についてであります。
歳出に占める普通建設費の割合は、25.7%、公債費は16.9%であり、過去の普通建設費のための県債の償還が主であることを含むと、実に歳出の4割が、普通建設費にかかわるものであります。
反対理由の第1は、ムダな大型開発の公共事業が依然としておこなわれている点であります。2005年度、総事業費269億円の人工島建設に21億6千万円。総事業費77億5千万円の大和ダムに15億5200万円。総事業費134億円の和光バイパスに2億7,500万円。総事業費150億円のおがみ山バイパスに18億2,500万円が執行されています。これらは、それぞれ、自然破壊と無駄遣いであるとして、地元で大きな反対運動が起きている事業であります。
このような不要不急の大型開発はやめ、公共事業は、県民が真に必要とするものを精選し、住民の暮らしや福祉に役立つ生活密着型に切り替えるべきであります。
第2には、人権の名を借りた同和関連の事業に多額に支出されている点であります。9箇所の隣保館の運営費に総額6,367万円の補助。また、部落解放同盟鹿児島県連合会へ1,737万円、全日本同和会へ1,125万円、鹿児島県部落解放運動連合会へ243万円の補助が支出されており、他の団体への補助と比較して、異常に高い金額となっています。
さらに、部落解放同盟の九州の集会や全国の集会へも公費で派遣をしています。宮崎市で開催された全国人権・同和教育研究大会へは18名で80万円、鹿児島市で開催された九州地区の大会へは、1,957名総額1,262万円あまりを費やしています。また、人権・同和教育研究協議会へ216万円の補助もしています。2005年度学校現場での人権問題発生は1件です。
地域改善対策特別措置法が完全に廃止され、一般施策での展開となって4年半が経過する中で、未だ、同和団体への多額の補助金が支出され、同和団体主催の集会への参加が公費でなされることに納得できないものであります。
第3には、平成2005年度には、いっせいに事務事業の見直しが行われ、様々な運営費補助や県単補助が縮小、廃止された点であります。
財政が厳しい中で、予算の何を守り、何を削っていくのか、知事の政治姿勢が厳しく問われます。県民の暮らしと福祉を守る立場での予算の執行を強く要望いたします。
次に、議案第106号「鹿児島県工業用水道事業特別会計決算について認定を求める件」についてであります。
鹿児島臨海工業用水道事業では、2005年度末で、鹿児島臨海工業地帯1号用地、2号用地の39事業所に工業用水が供給されています。鹿児島臨海第2期工業用水事業においては、万之瀬川導水施設維持管理事業として、万之瀬川導水施設の維持管理のために、352万5千円、川辺ダムの維持管理費が210余万円支出されていますが、企業立地の見通しがないまま、いまだ1滴の水も供給されていないのであります。
そもそも、万之瀬川導水事業は、1号用地に、3000人の雇用を約束した石川島播磨重工業が進出するということで、総事業費199億4千万円をかけて、石播に供給する工業用水を確保することを目的として行われました。川辺ダムは、万之瀬導水事業による取水量を安定的に確保するために総事業費245億円で建設された多目的ダムであります。
ところが、1985年になってようやく操業が開始されたのは、内容も規模も全く協定違反の従業員100名程度の子会社であり、若干の変遷の後、2001年12月で、全面撤退したのでした。そして、2004年6月には、石播から跡地を分譲や賃貸で処分するという話がなされました。
石播の企業としての社会的・道義的責任も重大でありますが、大企業の進出を当て込んで土地の造成や周辺整備、万之瀬川導水など莫大な県費を費やし、約束を反故にした石播の立場を擁護し続けた県の責任は更に重大であります。
よって、県工業用水事業特別会計決算は認定できないものであります。
次に、議案第110号「鹿児島県立病院事業特別開会決算について認定を求める件」についてであります。
2005年度から、県立病院の外来の人工透析患者の食事代が630円から860円に値上げになりました。2005年度に県立大島病院で698食―60万280円、薩南病院で2,262食―194万5,320円の食事料が徴収されています。
人工透析は「障害の軽減、回復」を目的に更正医療として、窓口の自己負担分の公費での保障が行われ、更に本県では、重度心身障害者医療費助成事業で、自己負担について市町村と共に補助する制度が作られており、患者の福祉の向上に寄与しています。外来透析の食事代については、2002年から自己負担となりましたが、それぞれの病院によって決められており、病院によって1食300円〜650円程度の料金が設定されております。県立病院の食事料は、民間の病院と比べ、もともと高かったのが、さらに230円も値上げされたことになります。
人工透析患者は、ほとんどの人が、週3回、1回につき4時間かけて透析を受け、その間1回食事をとっています。人工透析を受け始めれば、腎臓移植をしない限り、一生透析を受けなければならず、県内にも30年を超えて透析を受けている方がいらっしゃいます。1回の透析で、42.195キロのマラソンを走るような体力を消耗すると言われており、それを週に3回ずつ一生継続していく中では、就労や仕事の継続が難しく、患者は経済的に苦況に立たされているといいます。
本県議会に、県腎臓病患者連絡協議会から、本県の重度心身障害者医療費助成事業の継続についての陳情が出されておりますが、その要旨の中で述べられている実情からも、患者への支援は、不可欠であります。
そういう中で、県立病院での外来透析患者の食事料の値上げが630円から860円へ、36%もの値上げを実施されたことについて、同意できないものであります。 もう1点、患者の負担軽減という点で、ジェネリック医薬品の使用率についても、問題点を指摘いたします。
公正取引委員会は、高騰する医療費を抑制することが喫緊の課題となっている中、医療費の2割を占める薬剤費について、医薬費の流通において非競争的な取引形態や取引慣行が存在するのではないかという懸念から、後発医薬品つまり、ジェネリック医薬品の取引及び共同購入の取り組みの実態について調査を行いました。ジェネリック医薬品は、先発医薬品と比べ、価格が20%〜80%であり、患者は自己負担分の支払いを安く済ませることができます。ジェネリック医薬品の市場規模は、医薬工業協議会の行った医薬品使用実態調査によると医療用医薬品の出荷数量のうち、2004年度現在16.8%となっています。
本県の県立病院でのジェネリック医薬品の利用率は、2005年度、4.90%にすぎません。医療制度の改悪で、患者の自己負担も増大している中で、患者の負担軽減のためにも、もっと積極的にジェネリック医薬品の使用をすすめるべきであります。
以上の理由から、本議案には賛成できません。
次に、議案第118号「地域振興局及び庁舎設置条例制定の県」についてであります。そもそも、組織機構改革というのは、「県政刷新大綱」の取り組みの中で、人件費の削減を目的として検討されてきたものであります。
職員数を削った上で、県の機関の統廃合で所管区域が広がることになれば、住民サービスの低下を招くというのは必至であり、そういった事態を防ぐには職員の過重な勤務を前提にすることになります。
本年7月の県北部豪雨災害の際、被災自治体の町長さん達が訴えられたのは、市町村合併の弊害でした。自治体の面積が広がり、職員も減り、かつての役場が支所となって機能が縮小される中で、被災地の状況がつかめない、支援に行けない、人手が足りないという現実でした。
2001年に27の農業改良普及所が15の農業改良普及センターに統廃合されましたが、廃止となった地域の農家の方たちが、「普及所には作業服で長靴をはいたまま、気軽に行くことができた。今は、遠くなったし、服を着替えないと行きにくい。」と嘆いておられましたが、総合事務所化で、農家の人たちにとっては、ますます敷居が高くなってしまうのではないでしょうか。
県の出先機関の統廃合について発表されてから、多数の市町村や団体から、存続を求める要望書が提出されてきました。地方における県の出先機関は、その地域経済の振興から見ても、住民サービスの観点から見ても重要な役割を果たしています。県は、その期待に応えるべきであります。
住民サービスの低下や職員の過重労働を招く出先機関の統廃合には賛成できません。
次に議案第123号「鹿児島県国民健康保険調整交付金の交付に関する条例の一部を改正する条例制定の件」についてであります。
これは、国民健康保険法の改正に伴い、普通県調整交付金の交付に関して、入院時生活療養費及び保険併用療養費を勘案するための改正であります。
そもそも、この国民健康保険法の改正というのは、療養病床に入院する70歳以上の高齢者の食費、居住費の一部の負担増と、特定療養費を廃止し、保険給付として「保険外併用療養費」を支給する、つまり混合診療を拡大することが前提である改正であります。
療養病床に入院するいわゆるホテルコスト、食費、居住費の負担の見直しによって、例えば収入は月15万円の年金のみの73歳の男性で、療養病床に30日間入院して、これまでの負担は食事代も含めて4万7280円だったのが、10月からは7万5280円に負担がふえました。このようにお金がなければ必要な医療も受けることができない状況がつくられ、高齢者の健康と生活は破壊されることになります。
本議案は、そのような医療制度改悪に基づく負担増が前提となる条例改正であり、賛成できないものであります。
次に、「鹿児島県認定こども園の認定の基準に関する条例制定の件」についてであります。
反対の理由の第1は、「認定こども園」は、「働いていなくても預けられる」「保育も教育もしてくれる」など期待が高まっているような宣伝がなされていますが、そもそも、「認定こども園」の設置の真のねらいは、安上がりな待機児童対策であり、国と自治体が責任を負う現行保育制度をなし崩しにしていくことにあります。そのことは、教育と保育を一体的に行うとしながら、特別な財政措置がない、施設や職員配置の基準は幼稚園、保育所のどちらか低い方にあわせる、子育て支援を必須としながら、新たな条件整備や人員配置がないなどからも明らかです。 反対の理由の第2は、「認定こども園」が、保育とはまったく相容れない「市場化」や儲け優先の原理を持ち込む足がかりにしたいというねらいがあることです。
政府の「規制改革・民間開放推進会議」は、現状を「『保育に欠ける子』を対象として、政府から与えられる『福祉』であり…保育サービスが提供される市場とはほど遠い」とし、「保育に欠ける子」への「福祉的サービス」から「ニーズに応じて自由に選択できる環境」づくりこそ必要と、一貫して民間への開放と規制緩和の必要性を説いています。
反対の理由の第3は、本条例案に示された認定の「基準」が、保護者への説明責任や苦情処理窓口の設置以外は、「国の指針」通りの「基準」となっており、理由の第1に述べたように、調理室の設置や運動場の有無、職員の配置などにおいて、現状の保育の水準の引き下げを招くことになるからであります。
だれもが安心して子どもを生み育て、働き続けることができるようにするためにも、保育の市場化を許さず、保育・幼児教育・子育て支援への公的保障の拡充こそ求められています。以上の理由で、本議案に反対いたします。
次に議案第128号、130号「契約の締結について議決を求める件」について、一括して反対理由を申し述べます。これらは、国道223号線の霧島市隼人町妙見地内に妙見トンネルを、加計呂麻島の県道に呑之浦トンネルをつくる工事の契約議案であります。
どちらの地元でも、トンネル工事は無駄遣いではないかという声があがっていることを紹介いたします。
隼人町の当該道路は、天降川の川沿いを走っており、曲がりくねった「回廊」ではありますが、地元の人たちも含め、観光客は、車窓から望む季節ごとの辺りの景色を楽しみながら、ゆっくり走るという「観光道路」であります。それを、わざわざ橋を渡し、まっすぐな道にし、山を掘ってトンネルを通すことになれば、このせっかくの眺めがのぞめないことになってしまいます。本県は、観光に力をいれて、観光交流局を設置し、今、市場公募債「かごしま観光パワーアップ債」まで発行して「魅力ある観光地づくり事業」を推進しておられますが、その事業の「にぎわい回廊整備事業」では国道223号線等にモミジなどを植栽し、「日本で最初の国立公園にふさわしい景観のモミジロードとする」とあります。自然を破壊し、トンネルを掘って道を整備するというのは、鹿児島、霧島ならではの自然を生かし、観光を振興するという県の方針と相反するものではないでしょうか。
また、加計呂麻島のトンネルについても、地元では、トンネルで便利になるにはこしたことがないが、過疎化もすすみ、通行する車両自体が少なくなっている中で、多額のお金をかけて、自然を壊してトンネルを掘らなくても、もっと他に税金を使うべきことがあるのではないか、という声があります。
本県の県財政の破綻状況を招いたのは、起債にたよりながら、普通建設費を大幅に増やしてきたことにあります。
本当に今整備すべき道路はどれなのか、予算をつぎ込むべきものは何なのか、しっかり見極めることが大切です。 以上の理由から本両議案には賛成できないものであります。
次に議案第138号「知事等の給与の特例に関する条例制定の件」についてであります。私は、本条例案の6条に関して反対いたします。これは、県職員、学校職員、県地方警察職員の給与を一般職員で月額給与の2%、管理職手当が支給される職員は8%または10%を削減るというものです。
反対の理由の第1は、この給与の削減が、地域経済に与える影響が大きいということです。1999年から来年度までの9年間で削減された分は総額で250億円にも及びます。
反対の理由の第2は、本県財政の悪化の責任は県職員にないということであります。知事は、先日の私の質疑に対して、「近年の国の経済対策に積極的に対応してきた」ことも公債費の増大の理由の一つに上げられておりましたが、その国自身もそれが原因で財政悪化を招いており、ムダな大型開発の公共事業に興じてきた国と県の責任こそ問われるべきであります。
最後に、陳情第5048号「リハビリテーション打ち切りの実態把握と改善のため政府への意見書提出を求める陳情書」についての委員会審査結果では、不採択でありましたが、本陳情は、採択すべきであることを主張いたします。
政府の「機械的な打ち切りはしない」という説明に反して、全国保険医団体連合会の調査で、全国20の都府県の228医療機関で6,873人。鹿児島でも6医療機関で140人がリハビリを打ち切られたことが分かりました。
日数制限をする口実は「効果を見込めないリハビリが漫然と続けられるケースも少なくない」というものでしたが、状態の改善はそれほど見込めなくても悪化を防ぐのに必要な維持期のリハビリを事実上、切り捨てる措置をとったのです。
厚労省は、医療保険のリハビリを打ち切っても、介護保険が「受け皿」になるとしていますが、「介護保険には、日数制限により医療保険の対象外とされた何万人ものリハビリ中断患者さんを受け入れるだけの施設もマンパワーも整っていない」というのが実態です。そもそも介護保険の対象は65歳以上なので、基本的に65歳未満の患者の「受け皿」にはなりません。
日数制限の「除外疾患」が決められていますが、不十分な内容であり、「改善規定」についても、大変厳しいもので、最終的な判断は行政の裁量にまかされているため、医師が改善されると判断し診療報酬を請求しても、後日査定され、返戻(へんれい)される事例もでています。 医療従事者からは、「回復の過程は個人差があり、疾患別に期間をもうけるのは無理」「呼吸器等は打ち切りで命にかかわる」「患者に不安を与え、治療意欲を低下させる」などの意見が出されています。
私が伺った患者さんは「リハビリは、希望を持って生きていきられる場。同じ境遇の人たちと励まし合いながら一生懸命にがんばってきた。打ち切られるのは、見捨てられたような気分になる。」こう話されました。
本県で、6医療機関だけでも140人が打ち切られるという実態からも、本陳情は不採択ではなく、採択すべきであります。
以上で討論を終わります。
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