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私は、ただいま上程されました議案について、14件に賛成し、反対する4件のうちの主なものと、請願・陳情についての委員会審査結果に反対するうちの主なものについて、その理由を述べ、討論いたします。
まず、議案第95号「平成18年度鹿児島県一般会計補正予算(第2号)」についてであります。今回の補正予算は、災害復旧対策費が主であり、この補正予算の執行で、1日も早い被災地の復旧を願うものであります。
しかしながら、今回の補正予算の中には、鹿児島臨空団地企業立地促進補助事業費3600余万円が計上されています。これは、鹿児島臨空工業団地への立地企業に、土地購入費の3割を助成するというもので、新規雇用の要件もなく、助成が行われるものです。鹿児島臨空団地は土地開発公社が総額60億7000万円をかけて開発した工業団地で、鹿児島空港や高速道路に近いというアクセスのよさが売りでありますが、まだ、立地したところは2企業で、分譲率6.3%という現状です。なかなか立地が進まない中で、分譲価格を抑えるという理由で、利子分4800万円を一般財源から補助をするという予算が今年度当初予算で組ました。売れなくてかさむ利子を税金で穴埋めし、その上、売るときには3割引で売るというわけです。
まだ、県内に県管理の工業団地だけでも40haを超えて残っている中で、さらに、今、土地開発基金を運用して、同じ高速道路沿線に総面積73haの霧島くりの工業団地の用地取得が行われています。このように、次から次へと開発をすすめ、開発した以上は売るために、次から次へと税金を投入する。国内外の景気動向からみても、本県の財政状況から見ても、本当に必要な工業団地の開発か、疑問をもたざるをえません。
よって、鹿児島臨空団地企業立地促進補助を含む補正予算には、賛成できないものであります。
次に議案第97号「鹿児島県情報公開・個人情報保護審査会条例制定の件」であります。これは県情報公開条例と県個人情報保護条例にもとづいて、それぞれ審査会を設置していたものを、一つにまとめて設置するというものであります。
情報の「開示」「非開示」の基準というのが、どちらもほとんど同じで、国も一つの審査会を設置しているという執行部の理由説明でした。
しかしながら、そもそも、「県情報公開条例」はその目的に「県民の知る権利を尊重し」、「県民の県政に対する理解と信頼を確保し、県民参加による公正で開かれた県政の推進に資することを目的とする」となっています。これに対して、「県個人情報保護条例」は、目的に「県の実施機関が保有する個人情報について」、「県政の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする」となっています。そして、それぞれの条例の中で、「不服申し立て」があった場合に諮問機関として「県情報公開審査会」ならびに「県個人情報保護審議会」をそれぞれ設置しています。
その審査において、たとえ、その基準が同様のものであっても、そもそもの、条例の目的が違っており、一方は「情報を開示せよ」という立場で、もう一方は「個人情報を守れ」という立場で、時には相反する立場になることも予想されます。
現に、国の内閣府情報公開・個人情報保護審査会でも、同種の文書で、「個人情報保護法」では「開示」となり、「情報公開法」では「不開示」という判断がなされた報告があります。
県民にとって、それぞれの目的を十分に果たしうる立場での「不服申し立て」の審査がおこなわれるべきであり、「審査会」は従来通り、それぞれ設置されるべきであると考えます。よって、本議案には賛成できないものであります。
次に、議案第99号「土木その他の建設事業の市町村負担額について議決を求める件」についてであります。これは、土木その他の建設事業について、地元負担として、市町村の負担額を定めたものでありますが、そもそも、これらの事業については、県が責任をもって、行うべき事業であります。
また、この中には、重要港湾改修事業に係わって、志布志港整備事業のために志布志市の負担4700万円と人工島「マリンポートかごしま」整備事業のための鹿児島市の負担金5400万円も含まれています。
私は、一般質問でも取り上げましたが、「桜島の土石流土砂の捨て場がないから、人工島を」といいながら、その土石流土砂がなくて、半分以上は、公共残土を入れ込む。桜島土石流土砂の処分は国直轄で、経費はゼロと言っていましたが、公共残土を運ぶ経費が新たな市町村負担を招きます。先ほどの委員長報告の中で、企画建設委員会審議の中で、もともとも事業費に残土の処分の費用が入っており、新たな負担は生じないとの当局の説明があったとのことですが、県の公共事業もそうですが、通常建設現場では、残土ができるだけ出ないように削った分は埋め戻しに使う形で進められています。どこの自治体でも、残土が生じる場合も、できるだけ、経費のかからない近いところに処分場を求めているではないですか。
陸路で、ダンプカーで人工島まで運ぶとすれば、その分の市町村の負担が増えるのは明らかです。事業の必要性も、緊急性もなくなった事業に、これ以上の市町村の負担を増やすべきではありません。
以上の理由から、本議案に反対するものであります。
次に、陳情3078号「安楽川上門橋(うえかどばし)付近の河川改修に関する陳情書」についてであります。これは委員会審査の結果は「継続審査」でありますが、これは「採択」すべきであることを主張いたします。
今年は集中豪雨によって、県北部は、甚大な被害に見舞われました。川内川や米ノ津川の河川改修が進まない中での「人災」ではないかという声もあがりました。7月5日から7日に大隅半島を中心に豪雨となり、垂水市をはじめとして、7市1町で、住宅の浸水被害や農地への土砂流入などの被害を、招きました。
本陳情は、志布志市の安楽川の河川改修を求めるものですが、この集中豪雨により、安楽川の上門橋付近では、急に水位が上がり、床上浸水2棟、床下浸水1棟の被害が生じました。その内の1軒は、ウナギの養殖を営まれており、年間60万匹を出荷していますが、今回の浸水で、養殖池が水につかったことと、非常用の発電機も含めて水につかり、電気が使えず酸素が送れなくなったことなどから、出荷前の34〜5万匹が逃げたり死んだりしました。約1億円もの損害ですが、保障は何もありません。他にも、ウナギの加工をする業者さんも、冷凍庫がつかり、商品がだめになり、数百万円の損害が出ましたし、犬のブリーダーを営んでいる方も、急に水が上がって、犬を逃がす時間がなく、死なせてしまって、同様に数百万円の被害が出たそうです。
これまで、災害が起きるたびに、県の土木事務所に対して、住民から、河川改修の要望が寄せられておりますが、一向に改善されないものです。
県議会としては、このような被災住民の実態と思いを受け止め、県に対して、早急な河川改修をもとめるべきであります。
よって本陳情は、「継続」ではなく、「採択」すべきであります。
次に陳情4039号「県立学校の全教室にクーラーの設置を求める陳情書」についてでありますが、これは委員会審査で「不採択」となっておりますが、これは「採択」すべきであることを主張いたします。
これは、異常気象と言われ、夏場気温が上昇する中で、子どもたちの快適な学習環境の整備を求めて、県立学校の全教室にクーラーの設置を求めるものです。
文科省が定めた「学校環境衛生の基準」には、夏場の教室の望ましい温度として「25度から28度」という基準が設けられています。
南国鹿児島で、暑さで授業中子どもたちの集中力がなくなったり、給食時も食欲が落ちるなどの声が現場の先生方から寄せられています。
子どもの権利条約には第3条に、「子どもに関するすべての活動において」「子どもの最善の利益が第1次的に考慮される」とあり、教育基本法第10条には「教育行政は」「教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行わなければならない。」とあります。
執行部の意見に「厳しい財政状況から現在のところ整備する計画はない。」とありますが、大人が働く職場であれば、経費を勘案し、空調の設置の有無を検討されることがあるでしょうか。今の時代、空調の設置は当然だと誰でも考えるのではないですか。
一部の県立高校においては、子どもたちの学ぶ環境の整備のためにとして、PTAや同窓会などの負担で空調の整備がなされていますが、行政として、責任をもって整備を進めるべきであります。
よって、本陳情は採択すべきであることを主張いたします。
次は、陳情5045号「国の療養病床の開始・削減計画の中止の意見書採択等を求める陳情書」についてでありますが、委員会審査では「継続審査」となっておりますが、「採択」すべきであることを主張いたします。
療養病床は、慢性的な症状などで患者が長期に入院する施設で、現在医療保険が適用される「医療型」が23万床、介護保険が適用される「介護保険型」が15万床、計38万床ありますが、これを政府は、2012年3月までに「介護型」は全廃、「医療型」も15万床へと、現在の6割にあたる23万床を6年間でなくす計画です。
療養病床の削減で、病院を追い出された人たちはどこへ行くことになるのでしょうか。
特別養護老人ホームの待機者は全国で38万人を超えており、本県でも重複申請を含み8500人という国会で示された厚労省の数値にあるように、入院患者の行き先はありません。
在宅ではどうかというと、昨年10月に行われた厚生労働省の2005年受療行動調査によると、長期の療養を必要とする患者向けの療養病床がある病院(123カ所)では、退院の許可が出た場合、「在宅療養できない」と答えた人が47.9%で、「できる」と答えた30.5%を大きく上回っており、家族の受入体制や介護サービスが十分に整っていないことから、退院を迫られても在宅療養ができないという患者が多数にのぼることが、明らかになりました。
この7月1日からは、この削減計画の先取りとして、療養病床患者を「医療区分」1、2、3にランク分けし、「医療区分1」は「医療の必要性が低い」として診療報酬点数を従来の約7割以下にしました。「医療区分1」の患者は、厚労省の調査によると医療型療養病床の50.2%にのぼっています。大半の療養病床で経営が成り立たなくなると言われており、医師や歯科医師の団体から、本陳情の趣旨にもとづく陳情が出されるのは当然のことであります。
県民が、いつでもどこでも、安心して、必要な医療や介護が受けられるようにすることは、県の責務であります。委員長報告でも述べられたように、本県でも療養病床の削減はすでに始まっており、このような状況を見れば、本陳情は、「継続」ではなく、直ちに「採択」すべきであります。
最後に、陳情第5047号「乳幼児の医療費を病院の窓口で無料にしてください」について、委員会審査で「不採択」となっておりますが、「採択」すべきであることを主張いたします。
わが党は、子どもたちの健やかな成長を保障し、若い世代の子育てを応援するためにも、子どもの医療費は、病院の窓口で無料とする現物給付を求めて、県内で署名活動なども行い、運動してまいりました。
来春から、乳幼児医療費助成制度が、面倒な手続きをしなくても、自動的に指定した口座に振り込まれるという自動償還払い方式となったことは、一定評価するものであります。
しかしながら、一旦病院の窓口で支払わなければならないという点では、従来とかわりなく、子どもの具合が悪くなっても、財布の中身次第では、すぐに病院に連れて行けない、がまんをさせる、様子を見るという状態になっています。
県下の市町村では、財政の厳しい中でも、子育て支援として、助成の枠が広がっており、10市6町で、年齢によっては自己負担なしで全額助成しています。年齢的にすすんでいるのは、南さつま市と鹿屋市の旧吾平町で、6歳未満まで全額助成となっています。しかし、これらも、窓口で一旦支払う償還払いです。
今回陳情第5044号に県医師会から乳幼児医療費助成を国の制度として、無料を求める陳情が出され、委員会審査でも採択とされており、わが党も、国の制度としての無料化を求めるものですが、国の制度となるまでは、県の責任で、県内の子どもたちの命と健康を守るために力をつくすべきであります。よって、本陳情は採択すべきであることを主張いたします。
以上で討論を終わります。
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