一般質問(要旨)
知事の政治姿勢について

 通告しておりました、鹿屋への米軍移転についての認識を問う質問は割愛し、要望に変えたいと思います。

  鹿屋への米軍の移転問題について、知事は、「賛成できない」との意志を表明されております。

 26日に鹿屋で開かれた米軍移転の反対集会には、8200名の市民が詰めかけ、「鹿屋には米軍はいらない」という意志を強く表し「米軍再編合意を見直し、基地周辺自治体や住民の立場に立ち、基地の真の整理縮小のため改めて米国政府と交渉すること」を小泉首相に求める決議を採択しました。

 鹿屋市の山下市長は、あいさつの中で「市民の生活を守る立場にあるものとして、移駐を認めることは絶対にできない。」「まちづくりには米軍はいらない」と訴えました。

  ブッシュ政権が地球規模ですすめている「米軍再編」は、第1に、米軍を世界のどこにでも迅速に展開できる、より機動的な軍隊につくりかえ、再配備するということ、第2にはこの戦争をともにたたかうために、米国と同盟国との本格的な軍事的協力関係をつくりあげるということです。日本では、「米軍再編」のこの2つの柱が、世界で最も危険な形で具体化され、在日米軍基地強化と日米軍事化一体化がすすめられようとしています。伊藤知事におこれましては、この米軍移転に反対するたたかいは地域住民の平穏と安全を守るたたかいであるとともに、アジアと世界平和を守る大義をもつたたかいであるという認識で、最後まで、反対を貫き通し頑張っていただきたいと思うのであります。

  さて、2月24日、谷山港に、2003年3月20日に米英軍が開始したイラク戦争で、この総攻撃に加わり、巡航ミサイル・トマホークを発射したと言われているイージス艦「ジョンSマッケイン号」が入港しました。

  鹿児島港は、全国の民間港の中でも、すでに米艦船の入港がトップクラス、最近10年間でみると、呉港についで、全国で2番目となっています。

  また、これらの艦船の核兵器の積載の有無について、県港湾課は、「外務省に照会し、事前協議がなされていないことを確認した」とされています。政府は「事前協議がないから核兵器の持ち込みはない」としていますが、この「事前協議」は、核兵器の「イントロデュース」(長期的な配備)だけを対象とし、艦船や航空機の搭載された核兵器の寄港(トランジット)は対象としないとの「密約」を結んでいたことが米国の公式文書によって明らかになっています。しかも、日本政府が日本語で「持ち込み」という場合は、艦船や航空機による持ち込みは除外した意味で使うことも合意されているのです。

  政府のこのような姿勢に対して、神戸市では、平和な港をまもるとして1975年に神戸港に入港を希望する国に対して「核兵器を積んでいない証明書」(非核証明書)の提出を義務づけ、その提出の内場合は、入港を認めないという、非核「神戸方式」がつくられました。それ以来、神戸港への米艦船の入港は1隻もありません。

  知事におたずねいたします。今回入港した「ジョンSマッケイン号」の核搭載について、どのような認識をおもちでしょうか。さらに、本県の港湾管理者として、県民の安全と平和を守るためにも、本県の全ての港において、非核「神戸方式」を導入すべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせください。

  小泉「構造改革」が本県の県民に与えている影響について、知事がどのように認識されているのかおたずねいたします。

  小泉内閣が推進してきた「構造改革」路線、規制緩和万能論は、総理がいう「自信と誇りに満ちた社会」どころか、耐震強度偽装事件やライブドア事件にみられるような「不安に満ちたモラルなき社会、ルールなき社会」になったというのが多くの国民の実感であります。また、社会的格差と貧困の広がりが大きな問題となっています。

  先日の社民無所属連合の代表質問の中で社会的格差の拡大についての認識を問われたのに対し、知事は、格差拡大と見られる事象を認める一方で、本県は、生活先進県としての豊かさにあふれており、住民の満足度調査でも全国でトップであるということを紹介されておりました。

  しかしながら、本県でも、生活保護世帯の増加や、就学援助を受けている児童生徒の割合が10年前には全児童生徒の8.04%であったのに対し、10年間で12.76%と4.72ポイントも増えている実態、国保税の滞納世帯も年々増え、資格証明書の発行も増えて、病院に行きたくても行けない人たちが増加しているという実態があります。

  医療制度や年金制度の改悪などの社会保障制度の後退や、庶民増税がおしつけられる中で、知事が紹介されたような豊かさを実感している県民と、生活苦に大変な思いをしている県民と、本県でも社会的格差が広がっていると思われます。知事の認識をお伺いします。また、そのような状況下での県政執行の責任者として、どのような役割を果たすべきと考えておられるかお聞かせください。

ムダを削る」について

 先に述べたような例に象徴される本県の県民の暮らし向きの厳しい現状と、合わせて県財政の厳しい中で、予算の何を守り、何を削るのか、知事の政治姿勢が問われています。
 その何を削るのかという点で、いくつかの問題についてとりあげます。

 その一つが、人工島建設であります。

 わが党は、この計画が明らかになった当初から、ムダな大型開発と錦江湾の自然を破壊する人工島建設はやめよと、主張してまいりました。

  伊藤知事は、一昨年の知事選挙において「人工島建設の大胆な見直し」をかかげ当選されましたが、その見直しの結果として、1期2工区の埋め立ての継続を決定されました。「緑地空間が必要」「防災拠点」などの埋め立て理由については、すでに各方面から批判の声が上げられておりますが、これは、建設目的が破綻した人工島建設を、新たな口実を設けて推進しようとするものにほかなりません。今後の人工島建設については、須賀前知事からの負の遺産を引き継いだその後始末という問題ではなく、まさに伊藤知事自身の責任が問われることになるということを、ここで指摘しておきます。

 質問に関しては時間の都合上、今回は割愛し、予算特別委員会での質問にまわすことにいたします。

  その2点目は、特別職並びに教育長の退職金の問題であります。条例によりますと、知事は、給料月額の3分の2、副知事及び出納長、教育長は2分の1に勤続月数を乗じるとされています。

 例えば、須賀前知事の例を紹介させていただきます。特別職を歴任されておりますので、例としては最適かと思います。総務部長として1983年に退職後、開発公社の副理事長として1年、出納長として8年、副知事として4年3ヶ月、知事として8年1ヶ月の勤務でした。それぞれの退職金について、条例に定められた通りに当時の給料から計算すると、出納長として、給料月額79万円の2分の1に月数の96ヶ月をかけて3,792万円、同様に副知事として2,626万5000円、知事としては、給料月額の3分の2となっていますので、8,471万3000円、もちろん、県職員時代と開発公社副理事長時代の退職金もありますが、それは含めず、特別職時代だけで、総額1億4,889万円余の退職金を受け取られたことになります。

 宮城県では、知事などの特別職の退職金を廃止する条例案がこの3月議会に提出されています。私は、全面的な廃止とまでしなくても、算定にあったって、月数で計算するのではなく、一般の県職員と同様に、年数で算定する方式に改めるべきであることを提案します。どんなご苦労があったとしても、知事として1期4年間つとめただけで、4千万円を超える退職金はどう考えても、県民の納得できるものではありません。

 知事、この問題は、「在り方検討委員会」などを持つ必要もなく、知事の判断一つで、条例の改正をすればできる問題です。知事の英断を求めます。ご答弁ください。

 第3点目に、県庁の隣接する土地の購入問題について触れたいと思います。

  日本共産党は、この土地購入には、きっぱりと反対します。

  ここで10数億円をつぎ込んで、守ろうとされている錦江湾や桜島を望む眺望は、豪華な18階だての県庁舎をたてたゆえによって生まれた眺望であります。その借金の上に得た眺望を守るために、更に10数億円をつぎ込もうというのが、この土地購入問題の本質であると考えます。

 さらに、私はこの土地自体についての問題点を指摘いたします。県が発表した内容によりますと、県庁東側の鹿児島市与次郎2丁目2295番44の8,240.38uはトーメン不動産所有で、土地開発基金で取得することとしています。

 そもそも、この与次郎地区一帯は、鹿児島市が開発事業団に埋め立てを委託し、昭和47年に完成したものです。今、問題になっている土地は、売却のために設立された国際観光株式会社から、1uあたり、29,342円で、昭和48年2月20日売買契約を結び、トーメンが購入した土地です。当時トーメンはこの辺一帯を買い取り、他の土地は売れたのですが、この問題の土地だけは、売れ残ったのです。これを、平成11年2月に、財団法人民間都市開発機構が購入しました。

  この民間都市開発機構というのは、通称「民都機構」といい、バブル崩壊後の不良債権化した土地を企業から買い取り、10年以内に買い戻させるという土地取得・譲渡事業を行っている国土交通省認可の財団法人で、会長には歴代、経団連会長が就任し、役員には、省庁の役人の名前や住宅・都市整備公団、ゼネコン、金融機関、不動産業、商社などの大手の民間企業の役員の名前がずらりと並んでいます。

  民都機構の問題点について、昨年11月の参議院決算委員会で、わが党の小林みえ子参議院議員が取り上げていますが、民都機構が買い取る土地の件数の実に74%が資本金10億円を越える大企業が所有しているいわば「塩漬け土地」です。そして、この民都機構へは、国の財政支援で、2003年度末の金額で、民間金融機関からの借入金に対する利子補給交付金が95億円、無利子貸付で残高が1097億円、その他一般会計からの交付で90億円、さらに、民都機構に対して登記に関わる登録免許税、不動産取得税の優遇税制など、まるまる国が財政支援をして、大企業の塩漬け土地を買ってやり、10年以内の間預かって、税金を使って、土地保有税や固定資産税などを肩代わりし、その後また、同じ元の企業に売り渡すというものです。

  今回、公拡法に基づいて、鹿児島市に届けがなされ、県に照会があったのが1月上旬と聞いておりますが、登記簿謄本を見ますと、民都機構がトーメンに売り戻した売買契約が結ばれたのは1月31日であります。であれば、公拡法にもとづき、鹿児島市へ届けがなされた時点では、所有者は、トーメンではなく民都機構であった。それが、県に売れる見込みがたったので、民都機構は、トーメンに売り戻した。これが、登記簿謄本の記載から受け取れる経過であります。

 先に述べたような、民都機構が全国の地方都市で果たしている役割から考えると、高層マンションと18階建ての県庁にはさまれたこの土地に24階建てのマンション建設の計画自体が本当に存在したのか、トーメン不動産支援のための土地購入であるのではないかという疑念をいだかずにはいられません。財政難の折、10数億円もの公費を費やそうというのですから、しっかりと説明責任を果たしていただきたい。知事の答弁を求めます。

 4点目に、住宅供給公社への支援問題についてです。

 県として、総合的な勘案の上で、114億円もの無利子の貸付を行うとされていますが、私がここで問いたいのは、ここまで公社の経営を破綻させてきた責任はどこにあるのかということです。

 住宅供給公社は、100%県が出資している公社です。歴代その理事長には、平成8  年までは知事があたり、副理事長に、代々、県の部長もしくは次長職で退職したOBが天下ってきました。平成9年からは、理事長のポストが天下り先となりました。その他、専務理事、常務理事にも多数の幹部OBが天下り、そして、住宅地の開発が無秩序に行われ、大量の塩漬け土地を抱え、金利だけでも年間5億円という膨大な債務超過の現状に至っているのです。

  この経営責任は問われないのでしょうか。歴代の理事長並びに、理事の面々の責任が明らかにされないまま、県民には財政難を理由に様々な我慢をしいておきながら、115億円も公費での支援を県民は納得できません。知事、この経営破綻の責任の所在を明確にし、責任を取らせるべきであります。知事の答弁を求めます。

 5点目に、同和問題についてであります。

 補正議案に、権利の放棄を含む特定調停についての議決を求めるものがありますが、これは地域改善対策事業の中小企業高度化資金として昭和60年以降県が無利子で貸し付けた6件、総額15億5,483万2,000円の内の未償還の14億8,013万3,000円と遅延損害金についての特定調停です。この調停の申立人は、この資金を借りた協同組合鹿児島食品です。この調停案は、この資金の債務者である申立人が、3月31日に4億円を返済することとし、4億円の返済がなされた場合、それ以外の債権を県は放棄し、土地建物の競売申し立てをとりさげ、抵当権の抹消登記をする、という内容です。

 県は、この調停に応ずる理由として、「4億円は、担保不動産の競売や申立人及び、利害関係人らの資産すべてに対する強制執行によって得られる回収見込額を上回っていることをふまえ、早期に最大限の債権回収を図ろうとするもの」とされていますが、私にはどう見ても、債務者に有利な調停案に思えてなりません。

 そこでおたずねしますが、この担保不動産は1号用地のほぼ中央に位置しますが、地価調査による基準価格では、平方あたり、いくらで、ここの面積では、総額いくらになるのかお答えください。

 もう一点、談合防止についてであります。

 今議会の補正関係の議案に、勝浦トンネルの工事についての契約締結議案が出されています。この件に関し、県議会議員各位とし、談合情報が寄せられました。談合のための話し合いの日時や経緯、参加者の名前まで特定した大変詳しい情報でした。私個人だけに寄せられた情報であれば、議員個人として、調査いたしますが、議員各位として、議員全体に寄せられており、議会としてこの情報の扱いについて検討すべきと考え、会派代表者会議にその扱いについての協議を提案いたしました。わが会派としては、その情報が本当なのかそうでないのか、議会として調査すべきであること、すでに議案として出されており、執行部にもこの情報を伝え、調査の上で議案として提出するよう、議案を一旦とりさげることを議会として、執行部に要請すべきでないか、ということを提案いたしましたが、必要であれば、常任委員会の審査のなかでやればいいとして、議会として対処するということにはなりませんでした。そこで、わが会派として、その旨を執行部に申し入れたいと、土木部長に面会をお願いいたしましたが、その申し入れ自体を受けるわけにいかないと断られました。

 県は、談合防止に努めるとされております。そうであれば、どういう形の情報であれ、まずは、それを受け止め、調査するという姿勢をとるべきではないでしょうか。いかがですか。

 また、今回このような形で、情報提供がなされたのは、その文書の中に、「県議に対して告発する理由」として、マスコミ等に入札前に談合の情報として出てきても全く効果がない。それは@発注者が入札を延期して聞き取り調査をしても全業者が否認をする。A入札前に談合情報が出ると、落札業者を入れ替えたり、落札金額を低くしたりカムフラージュして、正当化して契約に至っている。B落札を保留して審査会で審査してもほとんど契約を有効とされる、書かれています。

 私は、これまでも何度も取り上げてきましたが、談合情報処理要領を見直し、談合防止に実効あるものとすべきではないですか。さらに他県の例でも談合防止に効果が上がり、国もそうしているように、一般競争入札の金額の引き下げをすべきと思いますがいかがでしょうか。答弁を求めます。

答弁後(2回目)

  県庁隣地の購入について、マンション建設計画は、確かにあったということですが、それも、あらたにホテルやもっと高い階のマンションの計画あるということを示されました。であれば、建設会社名をぜひ公表していただきたい。ここで支払われる10数億円は、県民のお金であります。県民が納得のいく説明責任を果たすべきです。建設会社にとっても、公表されることで、損害を被ることはないはずです。

  民都機構が、全国の地方都市で果たしている役割、大企業が保有している処分の困っている塩漬け土地を、国の支援を受け、一定期間、購入し、税負担などの肩代わりをするという役割から考えると、この土地が、民間の建設会社がその土地の価値を認め、回りに格安のマンションが林立している中で、眺望の悪い土地にマンション建設を進めようとしているとは、到底思えないというのは、率直な思いではないでしょうか。

  緊急にわが会派でアンケートをとりましたが、紹介しますと、「県庁舎はホテルでも観光施設でもありません。県としての業務ができればそれで十分です。」「庁舎に行って眺望を楽しむゆとりのある人が県民の何%いるでしょうか。もっと緊急制の高い問題があるはずです」「福祉や教育などもっと血税を注ぐ必要のあるところがあるはず、県民の苦痛に支えられた『眺め』など不要」このような購入反対の強い声がたくさん寄せられました。

 私も、錦江湾と桜島は大好きです。地元の吉野の寺山から眺める桜島、西田本通りから眺める町並みから続く桜島、県民は、それぞれとっておきの桜島をながめる場所をもっているのです。県庁の18階から見る桜島だけが桜島ではありません。

  「もっと県民のくらしのためにつかってほしい」この声に知事はどうこたえられますか。

 土地利用の計画もない、県庁の眺望のための土地購入などきっぱりと断念されるよう強く求めます。 

  中小企業高度化資金の債権の放棄についてですが、この問題について、わが党は、祝迫前県議の時代から問題視し、議会でも取り上げてまいりました。本当にこの中小業者高度化資金が、頑張っておられる中小業者の支援のために使われ、償還にも努力され、しかしながら努力にもかかわらず、償還が送れたときに、それに対して、県として、規則に基づいたきちんとした対応がなされた結果の上での調停であれば、県民に対しての説明もできると思うのですが、この間の経過を見れば、どう見てもそうは思えない。償還が始まってから、まともに返済されたのは2年間だけで、翌年には10万円のみ、それから6年間は、1円も返済されず、次の年から6年間、20万円ずつの返済です。

  やっと調停で、解決がはかられるのかと思えば、その調停案では、4億円と引き合えに、一切の債権を県は放棄するとしています。土地の抵当権を抹消すれば、この土地は、8億円もの価値が生まれることが予想されます。このようなことからも、この調停案は、中小業者のための資金を返済もせず、更に、債務者有利に幕引きが図られると思わずにはいられないのです。

  私がここで更に問題として指摘したいのが、利害関係者の1人、本協同組合の理事長となっている人物が代表となっている全日本同和会鹿児島県連合会へ、運営費補助として、毎年、1200万円をこえる運営費補助が支払われてきたことです。

  そもそも、地域改善特別対策措置法が廃止となった現在、同和団体への補助金は廃止すべきであります。いかがですか。

産業と暮らし福祉を守る

  以上のようなムダを削って、何を守るのか、私は、次に、本県の産業や県民の暮らしや福祉を守る問題について、おたずねいたします。


 先ず、農業の問題についてであります。

 農水省は、昨年10月、「食料・農業・農村基本計画」の具体化である「経営所得安定対策等大綱」を打ち出しました。

 日本農業を危機に追い込んできた政府自身の責任を棚上げにした「大綱」の中に貫かれているのは、国際的孤立を深めているWTO協定の絶対視と、財界の要求であり、輸入自由化をさらに進め、国際競争力に勝てない農家を切り捨てる冷酷な小泉流「構造改革」であります。

 質問の第1、本県では、政府のいう「担い手」の要件を満たしている農家と耕作面積の全体に占める割合はいくらになるのか。第2に、集落営農の組織化を進めていき、最終的には、耕作面積で何%をカバーできると見込まれているのか。第3に、国のこのような農家切り捨ての施策から、今こそ本県の農家と、農業を守るための農作物の価格保障や、農家への直接的支援など独自の施策が求められると考えるが、農政部長のお考えをお聞かせください。

 就農支援資金貸付金償還助成事業についておたずねいたします。これは、新規就農者に対して無利子で貸し付ける、就農研修資金や就農準備資金、就農施設等資金について、市町村がその償還額の3分の2以上を助成する場合、その2分の1を県が助成するというものです。つまり、新規就農者が、90万円を借りた場合、30万円は本人が返し、30万円は市町村、30万円は県が助成するという事業です。この事業を導入した市町村は13年度は1町、14年度は4町、15年度は8町、16年度は13町というように、年々広がってきていました。ところが、県が助成を15年度貸付までとし、16年度貸し付けの分から、助成を打ち切ったため、3分の2が丸々市町村の負担となったのです。

 実施市町村の担当者に尋ねたところ、「とてもいい制度で、農業大学校に行く人たちが利用している。もともと県が助成をするということで町でも助成を始めたので、県が助成をやめたので、町の助成も見直しをしようと考えている。ぜひ県の制度を復活させてほしい」ということでした。

 おたずねします。かごしまの農業を担う人材の育成という点では、このような支援は非常に有効であると考えますが、どうして新規の助成を打ち切ったのか、復活させていただきたいと考えますがいかがでしょうか。

 次に大型店の進出問題であります。私は、日本共産党のただ1人の県議として、全県をまわっておりますが、そこで目にするのは、まちの中心部の商店街は、人通りが少なくシャッター通りとなっており、それに対して、郊外にいくと、広い駐車場をもった大店舗が競い合うようにずらりと並んでいる光景です。

  商店街の衰退の原因はさまざまですが、すでに個々の商店、商店街の努力をはるかにこえたものとなっています。「バブル」崩壊後の経済失政と小泉「構造改革」によって国民の所得と消費購買力が押さえ込まれ、売り上げの大幅な減少が大きくひびいている上に、大店法の改悪、そして廃止で、大型店の出店・撤退、深夜営業などを野放しにされたからです。

  このような状況の中で、今、自治体独自に大型店出店を規制する「まちづくり条例」をつくり、地元商店街のにぎわいをとりもどす取り組みが行われています。

  こうした運動と世論におされ、政府も、今国会に都市計画法の改定案を提出し、同法にもとづく土地の利用規制を厳しくして、大型店の郊外出店の抑制をはかる方向で検討をすすめています。ところが、日本経団連の奥田会長など、経済財政諮問会議の4人の民間議員は「構造改革に逆行する」として、大型店規制に反対しているのです。

  ここで、昨年10月に制定された「福島県商業まちづくりの推進に関する条例」を紹介しますと、特定小売商業施設の新設の場合は、立地市町村や隣接・周辺市町村で説明会を開き、その説明会での意見などを県に報告すること。県は、関係市町村から、商業まちづくりの推進の見地からの意見を聴取すること。関係市町村の住民等は、商業まちづくりの見地から意見を述べることができること。そして、特定小売商業施設の立地を抑制する地域を明確に定める方針案も策定されようとしています。

  質問の第1は、県下の市町村の中心部の商店街の衰退の状況とその原因について、どのように認識されていますか。第2に、この福島県のように県独自で、県下市町村の「まち」をまもっていくための条例制定を行うべきだと提案いたしますが、県の考えをお聞かせください。

 次に乳幼児の医療費助成についてであります。

 乳幼児医療費助成制度の充実が少子化対策に有効な施策であるは明らかで、国もその制度の充実を言い始めました。

 本県では、18年度から、乳幼児医療費助成について、助成方法をこれまでの償還払いから、自動償還払いにするとされています。乳幼児を抱えての面倒な申請の手間が省け、申請したくてもなかなかできなかった人たちに対して利便性が図られることについては、一般質問の度にこの問題を取り上げて来た者としては、半歩ほどの前進かなと思うところではありますが、自動償還払いでは、病院の窓口で、一旦全額を支払うと言う点では、従来と変わりません。また、18年度から、県立病院での出産にあったての助産料を引き上げようとされておりますが、このことはまさしく、少子化対策に逆行するものではないでしょうか。値上げの理由に、九州各県の公立病院やや県内公立病院の助産料と比較してとされていますが、本県の助産料が他と比較して、たとえ安かろうが、少子化対策として、料金の据え置き、もしくは引き下げこそ必要ではないでしょうか。

 18年度の新設事業として、少子化対策懇話会を設置し、多方面から少子化対策の意見を聞きたいとされております。もちろん、県民の意見を聞くことは結構ですが、この間のさまざまな世論調査やアンケートから、若い子育て世代が求めているのは、子育てに関わる財政的な負担の軽減であることは明らかであります。

 乳幼児医療費の現物給付に踏み切られないのはなぜなのでしょうか、また、助産料は引き上げではなく、引き下げるべきだと考えますが、いかがですか、明確にお答えください。

安全・安心の郷土づくりについて

 昨年、一昨年の台風は、本県に甚大な被害をもたらしました。尊い命が失われたのをはじめ、県内各地で、住宅や道路、崖崩れや堤防の決壊、そして農作物が被害に遭いました。私は、これまで質問で、危険箇所の対策や農作物の被害に対しての支援策などを求めてきましたが、今回は、県内各地で起きている、越波、塩害、浸水対策についてとりあげます。

 浸水には、様々な要因が考えられ、外水、内水、両面での対策が必要となります。護岸の嵩上げや、招き扉や貯水池の整備、排水ポンプの整備など、その実態に即した対応が求められると思います。しかしながら、そのための調査や整備が完了するまでは、台風や豪雨の度に、住民は、不安をかかえ、被災することになります。

 そこで提案をいたします。

 国土交通省九州地方整備局には移動式の排水ポンプ車が44台あり、その内、川内川河川事務所に6台、肝付町の大隅工事事務所に3台配備されています。この排水ポンプというのは、25メートルのプールの水を数分間で排水できる機能を有したものです。直轄河川流域に配備されていることから、薩摩半島北部と大隅半島南部にあることになります。直轄河川流域が内水の排水について問題がないときには、他の自治体からの要請があれば、派遣が可能であり、実際に昨年の台風14号の時には、宮崎県に応援に行っています。17年度の補正で、更に2台が、川内河川事務所に配備されるそうです。

  そこでおたずねしますが、現在の配備でカバーされない薩摩半島南部や大隅半島北部などもカバーできるよう、配備について国に要請してはどうかと考えますがいかがでしょうか。また、国でできないとすれば、毎年の要に県土のどこかで起きている浸水対策のために、県独自で、購入することを検討していただきたいが、いかがでしょうか。1台が小さなもので5千万円から6千万円、毎分60トン級のポンプ車では9000万円するものですが、眺望のための土地の購入の10億円を考えると、10台購入して、県下に配備できるものです。ぜひ検討いただきたい。いかがでしょうか。

 出水市の下知識海岸、通称六十間土手の越波対策についておたずねいたします。この海岸は、階段式の親水護岸となっております。全面に広く八代海が広がり、すばらしい景観でありますが、日頃から海から寄せる風が大変強いことも地元ではよく知られているところです。

 平成16年9月29日に上陸した台風21号により、被害をうけたことで、その対策を住民のみなさんと共に県にお願いをする中で、調査の予算がつき、その調査解析結果の説明会が、昨年末に地元で開かれました。その説明会で県が配布された資料によると、階段式護岸を波が「はうようにうち上がり、背後地に越流した」「越流した水流により裏法面の石積護岸もしくは土羽が流され、護岸によって押さえられていたコンクリート壁が倒壊した。」「また、越波した水塊は高低差3.5m下の背後地道路舗装を叩き、アスファルト舗装を破壊した」など、なまなましい被災の実態が写真と共に示されています。後背地の水田では、収穫前の稲が塩害の被害にあいました。

 ところが、調査解析の結果は、現況施設の護岸で、問題はないというものでした。ここで、私が問題であると思うのは、現況施設の評価に用いられた今回の台風の最大風速が、この海岸でのものではなく、15キロも離れ、地形上も長島や半島の反対側の阿久根測候所の観測数値、最大風速毎秒21.8mであるということです。

 出水市には風速を測る測候所がなく、実際の下知識海岸での風速が測れないことは理解しますが、実際とかけ離れた場所での測定数値を使って、問題ないという結論を出されることには納得できません。

  今回の台風で、階段式護岸の部分では、先に述べたような越波・越流の被害がでましたが、隣接する波返しの堤防のところでは、越波は起きませんでした。地元の住民のみなさんは、景観よりも、安全が第1である、ぜひ護岸の上に波返しをつけてほしいと要望されています。ぜひ、再度検討いただきたい。いかがでしょうか。

 最後に県道鹿児島吉田線の18年度事業費についておたずねいたします。

 質問の度にとりあげておりますが、この県道の養護学校入り口交差点周辺では、既存の建物が解体され、更地になったり、後背地に移ったりしており、住民のみなさんは、長年の懸案であった渋滞の解消のための右折の車線ができるのを今か今かと大変期待して待っておられます。

  そこでおたずねします。この交差点の改良に関わる18年度予算の事業費、事業内容、進捗率をお示しください。また、従来から申し上げておりますが、ここと合わせて、帯迫交差点の改良も進めて頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁後(3回目)

私は、今回の質問原稿を作りながら、現在の県財政の破綻を招いた責任、住宅供給公社の経営破綻を招いた責任、多額の債権を放棄せざるを得ないような状況を作った責任、これらが、県政上の重大な問題であるのにかかわらず、全くその責任の所在が明らかにされず、まるで自然にそのような状況に陥ったごとく、その後始末に県民の税金が使われていく現状に怒りを覚えました。

  県政は、県民のためにあるべきであります。何よりも、県民の暮らしや福祉を守る、県の財政が厳しい時だからこそ、その視点での、県政執行にあたられることを強く要望し、質問を終わります。

補正予算についての反対討論(要旨)
  本日上程されました20件議案のうち、13件に賛成し、反対する7件のうちの主なものについて、その理由を述べ、討論いたします。
議案第1号、第4号、第8号、第9号について

 議案第1号、第4号、第8号、第9号については、一括して反対理由を申し上げます。
 これらの議案には、それぞれの総務費の中に職員給与関係費として、人件費の補正が組まれていますが、この中には、昨年の人事委員会勧告による減額分がふくまれています。

 現在、県の職員は、財政改革プログラムの中で、19年3月まで2%の削減がなされています。実際に職員が受け取っている給与で比較すると、民間の方が高いにもかかわらず、今回の人事委員会では2%削減前の数字で比較がなされ、その分を公民格差として減額、それも昨年4月に遡って減額されているものです。また、配偶者手当にしても、民間の方が支給額は上回っているとしながら、減額をしています。

 県職員の給与の引き下げは、地域経済にマイナスの影響を与え、民間企業の賃金の更なる引き下げの圧力となるなど賃金引き下げの悪循環を招きます。また、4月以降の支給済み給与を調整として12月の期末手当から差し引くことは、不利益不遡及の原則に反するものであると言う点で、賛成できません。

議案第12号「特定債務等の調整の促進のための特定調停にかんする法律による調停について議決を求める件」について

 この調停案は、地域改善対策事業の中小企業高度化資金として昭和60年以降県が無利子で貸し付けた6件、総額15億5,483万2,000円の内の未償還分14億8,013万3,000円と遅延損害金について、この資金の債務者である申立人が、3月31日に4億円を返済することとし、4億円の返済がなされた場合、それ以外の債権を県は放棄し、土地建物の競売申し立てをとりさげ、抵当権の抹消登記をする、という内容です。

  この貸付について、調査すればするほど、そもそも、本当に返済が可能であると判断されて貸付をされたのだろうかという疑問を抱かずにはおれません。

  法人の登記簿謄本によると、協同組合鹿児島食品は、出資総額480万円の法人であります。ここに対して、県は、1985年に4億6187万2000円を貸し付け、翌年4月には5000万円、その3週間後に2億2192万円、翌年に3億3288万円、また翌年に1億9526万4000円、その7ヶ月後に、2億9289万6000円を貸し付けました。確かに、それぞれの貸付はその貸付対象施設一つひとつについてなされておりますが、これだけの短期間にこれだけの貸付をすれば、返済が非常にかさむことは明らかであります。「金銭消費貸借契約証書」から計算すると、償還額は年々ふくらみ、1988年には4619余万円、翌年から7338万7000円、1億667万4000円、1億2170万円と毎年増え続け、1992年から6年間は1億4421万9000円も返済し続けなければならないことになります。これは、1ヶ月に1201万円あまりもの金額です。県は、貸付について、審査する段階で、これだけの返済が本当に可能であると判断されて、貸付されたのでしょうか。

  15億円あまりも、県から無利子で貸付をうけたにも関わらず、鹿児島食品は、1988年2月22日から操業開始をして、わずか2年あまりで「経営不振により操業を中止している」と県に口答で報告をしているのです。このような事実経過から考えると、年間1億円を越える額を本気で返済しようという意志があったのか、そして、真剣に操業の努力がなされていたのか、はなはだ疑問であります。
  
  県は、鹿児島地方裁判所に競売の申し立てを2003年5月にしておりますが、わが党は、早くから、すぐにでも、資産を差し押さえるなどの実効ある措置をとるべきであると再三にわたって、主張してきました。
  
  ここにきて、ようやく競売の申し立てが行われ、それに対して債務者が直ちに調停の申し立てを行い、2年あまりをかけて話し合った結果として出されたのが今回の議案であります。しかし、その調停案は、一般質問で指摘したように、どう考えても、債務者有利の内容に思えてなりません。

  この貸付事業は、地域改善対策の一環としてなされておりますが、それ故に、返済可能な金額を悠に上回る貸付に県はいうなりに応じ、その上、返済が滞っても何ら有効な手だてを取らずに、挙げ句の果てに、10億円を越える債権を放棄して、県民に多大な損害を与えることになったのでありませんか。

  しかも、債務者である鹿児島食品の理事長が、当時、代表者となっていた全日本同和会鹿児島県連合会へ、毎年、1200万円を越える運営費補助が今日まで行われ、多少の減額はあったとしても、来年度も多額の事業費補助が予算化されています。

  一方で、多額の債権を放棄しながら、この鹿児島食品と一心同体とも言える同和団体に、多額の補助金を出すなどということは、到底県民の納得できることではありません。

  以上の理由で、この議案に反対するものであります。

議案第14号「契約の締結について議決を求める件」について

  この契約の工事の入札について、談合情報が寄せられたことについては、一般質問で取り上げました。

  答弁では、「情報が錯綜しており、談合情報処理要領による調査をすべき状況にはない。」ということでしたが、談合の情報自体が錯綜しているわけではなく、情報について調査し、談合がなかったと確認してから契約を締結すべきであると考えます。以上の理由で賛成できません。

反対討論(要旨)
 今議会に提案された51件の議案の内、29件に賛成し、反対する22件の内の主なものと、請願・陳情の委員会審査結果に反対する主なものについて、その理由を述べ討論いたします。
議案第19号「平成18年度鹿児島県一般会計予算」と議案第23号「平成18年度県港湾整備事業特別会計予算」について

 小泉「構造改革」は、大企業の利潤追求を最優先し、それに有利な規制緩和、市場原理主義をすすめてきました。その結果、雇用と所得の破壊、福祉切り捨てなど、貧困と社会的格差が拡大し、今後さらに、所得税・住民税の定率減税の廃止、消費税の大増税、医療制度の改悪など、国民生活圧迫の負担増が計画されています。

  このような状況のもとで、県政が、国の悪政から県民の暮らしを守りながら、本県の財政再建も図っていくという困難かつ重大な役割を果たすために、予算の何を守って、何を削っていくのか、知事の政治姿勢が大きく問われています。

 2006年度に、乳幼児医療費助成の手続きの簡素化や30人学級の小学校2年生までの拡充、児童福祉司の増員、水俣病や乳ガン検診への啓発事業など、わが会派が、一般質問並びに委員会審議の中で要求してきたこれらの事業の取り組みが前進する部分におきましては、一定評価するものであります。

 しかしながら、県民の暮らしや福祉を守る県政の実現という点からみたときに、問題と思われる事業や予算の計上が見られる点について、その問題点を指摘いたします。

 第1に、人工島建設事業費が、前年度比287%の22億8400万円もの予算となっている点であります。

 私は、予算特別委員会でもとりあげましたが、そもそも桜島の土石流土砂の処分場に困っているということで、国も認めたフロンティアランド事業であるにもかかわらず、その土石流土砂自体が予定より大幅に減少し、埋め立て土砂が不足し、そのために西之谷ダムの建設残土を60万立方メートル搬入するとしています。10キロもの距離を西之谷ダムから水搬送工法で建設残土を搬入する際の経費は、人工島の事業費とは別途のダム事業費に入っており、その経費は、発注者である県が負担するのは当然のことであり、「県政かわら版」に「あと県の30億円の負担で24haの土地ができあがります」というのは、事実ではないということがはっきりしました。

 また、予算特別委員会の答弁の中で、知事は、「あと30億円で土地ができるのに、百億円以上もかけてそれをなくすのがバカらしい」という発言をされましたが、これこそ、私が指摘してきた「先に埋め立てありき」ではないでしょうか。また、「在り方検討委員会」に対して、知事が言う「バカらしい」埋め立て中止か、それとも埋め立て継続かという選択を迫ったことになり、私は、大変問題であると思います。

 2工区の埋め立てを中止する場合に170億円が必要ということも、それは1工区の供用が前提であり、わが会派が要求している「即刻中止」をすれば、もっと安価な費用ですむことは明らかであり、中止する場合の170億円の経費というのは、あくまでも埋め立てを継続するための口実でしかありません。

 予算特別委員会では、他の委員の方たちから、観光促進の面からも、人工島の早期の整備を求めるという発言が複数ありましたが、この1工区については、当初の計画の大型観光船がつくふ頭をつくるという目的では国の認可が下りず、変更を余儀なくされ、水深は12mから9mに変更となり、その結果、先日谷山港に寄港したクイーン・エリザベス二世号は、人工島には接岸できないということをあらためて指摘しておきます。

  さらに、新しい整備方針にある「防災拠点」についても、日本共産党鹿児島市議団の市議会での質問で、昨年の台風時に与次郎ヶ浜の5.9メートルの堤防を海水が越波しており、人工島は一番高いところでも5.5メートルという設計であり、台風襲来のたびに高潮の被害に見舞われる可能性があり、「防災拠点」としても、不適格であることが明らかになりました。

 桜島の土石流土砂の処分場という点でも、大型観光船のつく港という点でも、また「防災拠点」としても、この人工島の目的と計画が破綻していることを指摘しておきます。

  あらためて、県民のくらし・福祉を守る県政実現の妨げとなる人工島建設の即刻中止を求めるものであります。


 第2には、人権啓発推進事業費として、1億4300余万円の予算が組まれています。内、9箇所の隣保館の運営費補助に6600余万円、3つの運動団体に2790余万円の事業費補助が組まれています。この中には、私が一般質問で指摘した、県が10億円を越える債権を放棄する債務者である協同組合鹿児島食品と一心同体と言える全日本同和会鹿児島県連合会への1012万円の補助も含まれています。

 地域改善対策特別措置法は、2001年に終了しており、人権の名をかりた同和対策事業は、きっぱりと廃止し、本当に大切な人権の問題は一般施策の中で展開すべきであります。


 第3に、住宅供給公社への約115億円もの無利子の貸付が組まれています。私は一般質問でも取り上げましたが、この間の、歴代の理事並びに、理事の面々の責任は問われないのでしょうか。経営健全化へ向けた取り組みとして、早期退職勧奨を含めた組織・人員体制の見直し、職員給与の更なる削減を実施するとされておりますが、一方で分譲事業の促進に取り組むとされており、人員を減らし、給与を減らし、事業の促進に取り組むというのは、現職員の負担の超過や労働強化が懸念されます。まずは、経営破綻の直接の責任者である、当時の理事長ならびに理事に責任を求めるべきであります。


 第4に、新規に鹿児島臨空団地分譲特別対策事業として、鹿児島臨空団地の土地造成費用への助成を通して、同団地の分譲単価の抑制及び分譲促進を図るとして、4700万円の事業費が計上されています。これは、臨空団地造成にあたった土地開発公社に対して、償還金にかかわる金利にあたる分を助成し、分譲価格を据え置くというものであります。この工業団地は、総額61億4800余万円の事業費で1995年度から造成が開始され、2004年から本格分譲が始まりましたが、分譲可能総面積17.6haの内、立地したのは現時点で、1社のみの0.8haだけ、4.5%の立地率となっています。

 同様の県管理の工業団地は、1号用地も霧島市国分上野原テクノパークにも、まだ立地可能な土地が23ha以上も残っており、未利用地を残したまま、新たに開発したもので、先の住宅供給公社の経営破綻と同様の状況を今後招かないとも限りません。

 本来、造成についての債務の償還やその金利に関しても、経費として立地企業と公社が負担するのが当然であり、分譲の促進を図るためにと称して、安易に県民の税金での金利負担をすべきではありません。

 今回、議案第22号に「平成18年度鹿児島県公共土木用地取得先行事業等特別会計予算」がありますが、この事業勘定の歳出は、2002年〜2005年度の公共用地の先行取得のための県債の償還元金と利子の合計4億8,837万9千円であり、その公共用地の中に、総面積73.9haの霧島くりの工業団地用地があります。

 九州自動車道と鹿児島空港に近接し、県内外、国外へのアクセスに優れているとして、開発された臨空団地がまだまだ、4.5%の分譲率にもかかわらず、同じ九州自動車道沿線に新たな工業団地が本当に必要であるのか、そのために土地を先行して取得する必要があるのかはなはだ疑問であります。

 基金は、県民の大切な財産であります。見通しもないままに、基金を頼りに次から次へと開発を進めていくことは許されません。


 第5の反対の理由は、県民の福祉を守るという予算になっていない点であります。その一つに2006年度、離島移動保健所事業が廃止となっておりますが、これは、継続すべきであります。

 2005年度予算では、96万円の事業費で、三島、十島に対して、老健法に基づく基本健康診査の時に健康相談に応じる職員の派遣に支援してきたものであります。

 基本健康診査は、基本的に市町村の事業ではありますが、三島村では3島で4カ所、十島村では、7カ所を2日間かけてまわるというもので、一つの島に1時間半から2時間しかかけることができません。その間に、住民の8割の人が検診に訪れるというもので、この機会での健康相談活動は住民のみなさんの健康を守るという点で、とても重要な意味を持つものです。村役場の担当者は、「短時間で、とてもあわただしい中で、1人でも多くの保健師が対応することで、住民の相談を受けることができます。県の助成が無くなると、人の配置が減ることになり、住民の相談を受けることができなくなることが懸念されます。」と心配していました。年間100万円にも満たない予算をどうして削らなければならないのでしょうか。県として離島住民の命と健康を守る立場で、この事業は継続すべきであります。

 また、国の施策により、障害者自立支援法の施行や介護保険の改正があり、利用者の負担増が予想される中で、県独自の支援策が何ら盛り込まれておりません。

  例えばこれまで、介護予防・地域支え合い事業の中で「食」の自立支援事業として、配食サービスが県内各自治体で行われ、県も負担をしていましたが、この事業が廃止となり、地域支援事業に再編されるために、どこの自治体でも大幅な食事代の値上げが始まっています。

  さらに、この地域支援事業では、国庫補助の対象の上限が決められており、これまで福祉事業、保健事業を熱心に行ってきた市町村ほど、負担が重くのしかかることになります。今こそ、県民の暮らしと福祉を守る県の姿勢が問われているのであります。

 以上の理由で、議案第19号には、賛成できないものであります。

議案第31号、第32号、第57号、第62号、第68号について

  一括して反対理由を申し述べます。これらは、「県職員、県立病院職員、県学校職員及び県地方警察職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」並びに、「県職員退職手当支給条例」の一部を、人事院勧告の内容に準じて改定することとした人事委員会勧告等にかんがみ、本県職員の給与を国家公務員に準じて改定する等のために、条例を改正するというものであります。

 反対の第1の理由は、本来、人事院は、公務員の労働基本権制約の代償措置機関としての役割を果たすことが求められています。ところが、人事院は、この間、その役割を忘れたかのように、官民格差を理由に連続して公務員給与の引き下げを勧告してきました。そして、本県では、ラスパイレス指数が99.2であるにも関わらず、国家公務員に準じるとした人事委員会勧告を出しました。その内容は、小泉内閣の公務員の総人件費削減という政策方針に沿った50年ぶりの改悪であり、認められません。

 第2の理由は、今回の改定により減給する差額分を支給するとされてはおりますが、これは、事実上の昇給停止であります。退職までの給与総額とすると大幅な減収となり、これが、地域経済に与える影響は計り知れないものがあり、消費の落ち込み、景気悪化を招くことになります。

 第3の理由は、今回の改定が、勤務実績の給与への反映について、道を開くものになっているという点であります。県は、当面は、査定昇給は運用しないとしておりますが、勤勉手当については、0.71で支給するとしており、残りの0.03について、査定による支給を可能にしています。

 また、退職手当支給条例の一部改正については、平均4.8%、最大7%の給与水準の引き下げを図る給与改定を前提としたもので、内容的にも、新たに調整額という制度を新設することによって、退職金の格差を一層拡大することとなるものであり、容認できません。

 以上の理由で本議案に、反対するものであります。

議案第48号、第49号、第50号、第52号について

 一括して、反対理由を申し述べます。

 これらは、いずれも障害者自立支援法の施行によって、県立ゆすの里や県立川内厚生園、川内自興園、児童福祉施設、ハートピアかごしまにおいて、利用料の応益負担が求められることを前提として、その減額制度を設けるための条例の改正であります。

 障害者自立支援法は、2005年10月31日、特別国会において、与党の自民党・公明党が日本共産党などの反対を押し切って可決、成立させたものです。身体・知的・精神の3障害にたいする福祉サービスの提供の一元化など関係者の声を反映させた部分もありますが、障害者福祉にも「自己責任」と「競争原理」を徹底して、国の財政負担の削減をおしすすめようとする小泉「構造改革」のもとで、多くの問題点を抱える制度となっています。

  とりわけ重大な問題は、利用料は能力に応じて負担するという「応能負担」原則を、利用したサービス量に応じて負担するという「応益負担」へと転換したことです。障害者が人間としてあたりまえの生活をするために必要な支援を「益」とみなして負担を課すという「応益負担」は、憲法や福祉の理念に反します。障害が重い人ほど負担が重くなり、負担に耐えられない障害者はサービスを受けられなくなる事態が起きることは必至です。

 政府は、低所得者に配慮するなどとして、所得に応じて4段階の「月額上限額」をもうけましたが、その「月額上限額」にしても、障害基礎年金2級で月6万6千円というわずかな収入のうち、2割にものぼる負担をしいられることになり、大幅な負担増になることに変わりありません。国は負担上限額を引き下げるなど減免策をいっそう拡充すべきであり、県としても国がおしつけた被害から障害者の人権を守るために可能な努力をはらって独自の負担軽減策を講じるべきであります。

  本議案は、その前提となる、障害者自立支援法にもとづく利用料の「応益負担」に断固反対する立場で、反対の立場をとるものであります。

陳情第1020号、1021号について

  委員会審査では「継続」審査となっておりますが、これらは不採択にすべきであることを主張し、一括してその理由を申し述べます。
  
  これらは、いずれも、皇室典範改正に関して、「男系継承」を守るべきという立場で、拙速な結論を出さぬよう国にたいして意見書の提出を求める陳情書であります。

 わが党は、皇室典範の改正問題について、憲法では天皇は「日本国の象徴であり、日本国民の統合の象徴」とされており、憲法で定められた天皇の機能と役割は、男性でなければ果たせないものではなく、「皇位を男子に限る」とした皇室典範の規定は、もともと合理的な根拠がなく、たがって、女性天皇を可能にするための制度的な方策を検討することには賛成の立場をとるものであります。しかし、合わせて、皇室典範の改正は慎重に検討すべき問題であり、いそぐべきでないという立場でもあります。

 本両陳情は、共に、「男系」の継承を守るべきという立場にたつものであり、皇位について男女を区別する根拠は無いと言う点から、不採択すべきであると考えます。

人事案件についての反対討論
副知事に市橋保彦氏と仮屋基美氏を選任する件について

 市橋氏に反対する理由は、本県の副知事に、どうして、国の官僚をもってこなければならないのかという点であります。本県の執行部の体制において、総務部長、財政課長、税務課長をはじめとして、農政課長、港湾課長、学校教育課長など、代々、国からの派遣職員が配置されています。地方分権の時代と言われながら、人事面では、中央直結の職員配置が続いています。伊藤知事自身も、総務省の出身でありますが、ここで副知事まで、あえて総務省の官僚をあてる必要があるのでしょうか。国の地方切り捨ての「三位一体改革」が推し進められている中で、国に対して、その責任を問いながら、地方としてしっかりとものを言うことこそ求められているときに、副知事の職に国の官僚の出身者を置くことには賛成できません。

  また、仮屋基美氏については、2000年から2002年にかけての土木部次長時代、人工島建設反対の世論が高まった時期に、県は、県民の声に耳を傾けることなく工事を続行し、現在にいたっております。さらに、現出納長としては、出納長が、単に現金や物品の出し入れの事務的責任者としての役割ではなく、内部牽制的な役割と責任を負っていながら、例えば、現在問題になっている県庁東側の土地の購入についても、県民世論の反対の声があがっているにも関わらず、購入推進の立場を取られています。これらのことから「住民の福祉の増進を図る」という地方公共団体の役割を果たしていく上で、氏の副知事の選任には同意できないのであります。

教育委員会委員に岡積常治氏を選任する件について

 本案件は、福元教育長の後任の人事であり、実質上の教育長の選任ともいえるものであります。

  行政委員会の制度は、自治体の長とは相対的に独立した執行機関として、行政上の決定を慎重かつ公正、中立に行い、かつそれを執行するために設けられたもので、その目的を達するために、民間人である住民の代表が委員として参加し、合議によって決定、執行するものです。

  特に教育の分野では、子どものむかつきの感情や暴力の広がり、低学力の子どもの増加や学習意欲などの学力の問題、「教育も金次第」といわれる教育の格差拡大など、日本の教育は大きな問題をかかえています。もともと教育そのものは、効率性、採算性とは相容れないものであり、そのとりくみの結果もすぐに表れるとは限らないものであります。

  「地方行政の組織及び運営に関する法律」の第4条第1項には、教育委員は「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し、見識を有するもののうちから、地方公共団体の長が、議会の同意を得て任命する」とあります。

  岡積氏は、少なくとも、仕事上は、1970年の入庁以来、人事や財政、広報などの総務部や商工観光労働部などの仕事をされており、教育、文化関係の部署に一度もつかれたことの無いことは事実であります。

  教育がかかえる問題が深刻である現在、非効率的で、非採算的な教育的取り組みの中にこそ、それらの問題の真の解決の道があるのであり、近年、県の財政状況が厳しい中にあって、県の幹部職員として、その役割を果たされてきた氏が、教育長として、本県の教育行政をあずかり、その解決をはかるという任にふさわしいかどうか疑問を持つものであります。以上の理由で同意できません。

監査委員に、自民党の松里保廣氏と社民・無所属連合の福山秀光氏を選任する件について

  地方自治法には、監査の役割として、その執行が、地方自治法第2条の第14項及び第15項の規定の趣旨にのっとってなされているかどうかに特に意を用いなければならないとされており、それは地方公共団体の努力義務としての住民の福祉の増進と能率性という2点であります。

  社民党は、国政においては、憲法改悪や障害者自立支援法制定反対、医療改悪反対など、野党としての役割を一定果たしておりますが、残念ながら、本県においては、以前は反対の立場であった、人工島建設や使用料・手数料などの値上げの議案も含めて、現在は全ての議案に賛成し、県政与党としての役割を果たしています。自民党と共に、「住民の福祉の増進を図る」という観点からみた厳正・公正な監査は期待できないと思わざるをえません。

  以上の理由から、2名の選任に反対することを表明し、討論といたします。

意見書に対する反対討論
「高規格幹線道路等の早期整備及び道路特定財源の確保に関する意見書」案について

 わが党は、高規格幹線道路をすべて否定するものではありません。高規格幹線道路であろうが、町道、市道、県道、国道であろうが、その道路がその地域の住民の生活にとって必要で、それによって住民の利便性が図られ、地域産業の活性化に結びつけば、その整備は急がれなければなりません。

 しかしながら、本県においては、財政難を理由にして、住民の暮らしに密着した地域の道路について歩道の整備や交差点の改良、信号機の設置、道路の拡幅などが遅れ、通学、通勤、または買い物や通院などの歩行者や車の通行の安全の確保が困難になっているところが多々見受けられます。

 そして、その一方では、厳しい財政の中で、当初予算対前年度比で21.9%増の地域高規格道路の整備費が組まれています。

  本意見書案には、地域間競争においてその競争に打ち勝つためには「高速交通基盤の整備が喫緊の課題」とありますが、企業立地のみが産業おこしではなく、また、道路を整備すれば競争に打ち勝つことができるというものでもなく、まずは本県の地場産業を守り発展させるために、それを支えている農林漁業の生産者や中小零細業者への直接的な支援こそ求められていると考えます。

 また、本意見書は、道路特定財源を確保し、一般財源化することなく、全額を道路の整備にあてることを求めておりますが、これについても、見解を異にするものであります。

  我が国の道路整備の予算は、特定財源と一般財源を合わせると毎年10兆円を超え、国土面積が日本の25倍のアメリカに並ぶほどになっています。

 現在、国道・都道府県道の舗装率は96%に達しています。日本の面積あたりの道路密度も1平方キロあたり3キロを超え、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなどの2〜3倍で、道路整備を急ぐ緊急性は薄れてきています。また、今の車社会は交通事故、排ガスによる大気汚染をはじめ社会的負担をもたらしており、車に関する税金だからといって、道路整備だけに特定する理由も薄れています。それでも、入ってくる税金をひたすら道路づくりに投入しつづけてきたのが道路特定財源です。

  2006年度国家予算案では、道路予算が全体として減る中で、「道路特定財源」が余ってしまい、その見直しが必要となっています。しかし、2006年度に完全に「一般財源化」されるのは自動車重量税のうちの472億円だけであり、地方分も含めて6兆円近い道路特定財源全体の規模にすれば1%にも満たない金額です。国が本四公団から継承した債務の処理に4522億円があてられていますが、これは2006年度で終了するため、2007年度には大幅に財源があまり、いよいよ本格的な見直しが迫られることになります。

 わが党は、20年以上も前から、揮発油税などを普通の税金と同じく、使途を限定しない一般財源とすることを主張してきましたが、早急に、道路特定財源は廃止して、社会保障や教育、生活密着型の公共事業にも使えるようにすべきであります。

 よって、本意見書案には、賛成できないものであります。