障害者自立支援法案に反対する意見書

  今国会で再提出されようとしている「障害者自立支援法案」は、先の国会の開会中、障害者とその家族らが、「慎重審議」と「応益負担反対」を求め、1万人をこえる集会や委員会や本会議での傍聴を行い、国会会期末ぎりぎりまで参院での採決を許さず、衆院解散を受けて廃案に追い込んだものである。

  同法案は、障害者への福祉サービスの利用料について、「応能負担」から「定率(応益)負担」に変え、公費負担医療制度も改悪するというものである。


  定率負担は、サービスを利用すれば利用するほど自己負担が増えていく仕組みであり、障害が重く、より多くの支援・サービスが必要となる障害者ほど、自己負担増となる。


  障害者の多くは、収入が障害基礎年金(1級月額8万3千円、2級月額6万6千円)のみで、住民税非課税世帯がほとんどであり、無年金の人も少なくない。


  例えば、共同作業所などを利用すると工賃を上回る料金負担がのしかかることになる。また、精神障害者にとっては、通院医療費が現行の5%負担から生活保護世帯を除き原則10〜30%に引き上げられることになり、うつの人が病院に来なくなれば症状が悪化し自殺もあり得ると言われており、命にかかわる改悪である。

  生きるための介助を「個人の利益」「応益」だとして定率の負担を求めるのは、障害者の生存権を奪うものであり、断じて認めるわけにはいかない。


  よって、本県議会は、障害者の自立を妨げ、生きる権利を奪うことにつながる「障害者自立支援法案」に断固反対するものである。



  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

所得税・住民税の定率減税廃止に反対する意見書

  総選挙中、小泉与党は、争点は郵政民営化1本だとし、6月に首相の諮問機関である政府税制調査会が答申していた個人所得税の定率減税の廃止という「サラリーマン増税」について、「『サラリーマン増税』を行うとの政府税調の考え方はとらない」と自民党の「政権公約」で述べていた。

  ところが、谷垣財務大臣は、選挙後の13日の記者会見で、「(選挙結果には)かなり多くの国民のなかに、どこかで増税も必要じゃないかという気持ちもあった」と、国民が増税を信任したかのように発言し、「定率減税の廃止」を明言し、有権者から「公約違反だ」との批判の声が上がっている。


  この定率減税は、「現下の著しく停滞した経済活動の回復に資する」という目的で、1999年度に「恒久的減税」として実施されたものである。その中身は(1)所得税の最高税率を50%から37%への引き下げ、(2)税額から20%を控除する所得税定率減税、15%を控除する住民税定率減税の導入、(3)法人税率の引き下げなどを実施し、約7兆円の大型減税として景気の落ち込みが深刻化する経済情勢の下支えとして大きな役割を担ってきた。


  谷垣財務大臣は「不良債権問題、過剰債務問題がようやく解消にむかい、景気回復が底堅いものになってきている」と、定率減税廃止の条件が整ったとの認識を示しているが、現実には、一部の大企業を除いて所得回復の兆しは見られない。ここ6年、サラリーマンの所得は連続して落ち込み、特に地方での落ち込みはいっそう厳しいものになっている。定率減税の廃止は、庶民に総額3兆円を超える負担を重くのしかけ、景気回復の芽をつみとるものであることは明らかである。

  よって、本県議会は、国民生活を破壊する、所得税・住民税の定率減税廃止に反対するものである。


  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

郵政民営化に反対する意見書

  本県議会は、国会における郵政民営化の議論に対し、過疎地域の郵便局の切り捨てや地域住民のサービス低下につながる郵政民営化に反対し、意見書を提出してきた。

  先の衆議院選挙で、自民党・公明党の郵政民営化推進の与党が、国会の3分の2の議席をとったことで、小泉首相は、郵政民営化が信任されたと言っているが、得票でみれば、与党の得票は、比例51%、選挙区49%で、世論は二分されたままである。


  参議院の付帯決議で、地方の郵便局の存続が担保されたとして、賛成へ回る動きがあるが、政府の民営化案では、現在全国にある約2万4,700局のうち、過疎地にある7,000局程度しか設置を義務づけておらず、しかも、郵便貯金と簡易保険の金融サービスは、義務づけられていない。民営化後は、経営判断にゆだねられ、郵便局の全国ネットワークと全ての国民への基礎的金融サービスが切り捨てられるのは明らかである。

  本来、政府が果たすべき役割は、郵便局の必要性を十分認識し、少子化・高齢化社会に対応する地域の拠点として、情報発信や福祉向上のために、より有効に活用することである。

  よって、我々は、過疎地域の郵便局の切り捨てや、地域住民サービスの低下につながるこの郵政民営化法案に反対するものである。

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。